Q:先月、2本の中国映画を見ました。『単騎、千里を走る。』と『山の郵便配達』です。『単騎、千里を走る。』は、私の憧れの地・雲南省が舞台。もし中国に行く機会があれば、必ず訪れてみたい地域のひとつです。寡黙な俳優・高倉健の演技もよく、カメラワークも良かったです。また、『山の郵便配達』は湖南省の山あいで撮影されたと聞きました。いまもあのような自然の美しい場所があるのかと、とても興味深く感じました。詳しいロケ地などが分かりましたら、ぜひ教えてください。お願いします。
A:よく知られているように、『単騎、千里を走る。』のロケ地は雲南省ですが、『山の郵便配達』のロケ地は、湖南省の綏寧(すいねい)という場所です。桂林から車で険しい山岳地帯を行かなければなりません。この綏寧(すいねい)は、通道トン族自治県にあります。つまり、少数民族が暮らす村々で映画のロケは行われました。映画では、この一帯に暮らす人々のために山岳地帯を徒歩で行く郵便配達人が主人公でしたが、このあたりにはそういう仕事をされている方が実際います。郵政代行所という小さな郵便局があって、そこには映画さながらの郵便配達人がいて、毎日30キロほどの道のりを歩いて、配達業務を行っています。このほか、中国には美しい景勝地がたくさんあります。例えば、安徽省の黄山は"天然のオープンセット"と呼ばれていて、今まで100本以上の映画やドラマなどの撮影がここで行われました。また、四川省の九寨溝も美しくて、多くの映画関係者にとって憧れの地となっています。張芸謀(チャン・イーモウ)監督の名作である「ヒーロー」はこの九寨溝で撮影されました。中国は広大で、美しい景観に恵まれており、撮影のロケ地となりうる場所も多いです。
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