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着陸した米軍戦闘機 |
米軍基地に駐機する米軍機 |
今度の沖縄取材は二度目で、アメリカ軍事基地を取材できたらいいなと思ったのだが、同盟国の記者しか開放しないことを知りがっかり。日本人の友達から、沖縄では唯一の米軍基地を眺望できる場所があると教えられた。それは嘉手納にある"道の駅"と言うレストランで、早速行った。 三階の展望台に登ってみると、目の下には国道で、国道のすぐ横には高いコンクリートの壁、壁の向こうには例の米軍基地となっている。米軍の輸送機が整然と並べられてあるほか、武装ヘリが移動中。展望台には本土から来た修学旅行の高校生が沢山おり、望遠鏡で興味津々と米軍基地を眺めている。女学生に聞いた。米軍基地を見てどう思うか?私の質問の意味を十分に理解していなかったかのように、大きいですねと漠然と答えてくれた。米国の軍事基地が自国にあるということに対し、日本の若者がどう考えているのかをしりたかったが、結局分からなかった。突然、戦闘機が滑走路に下りてくる耳を劈く爆音が聞こえてきた。遠くを見ると、編隊した二機の戦闘機が滑走路に下りたのではないか。それをすばやくカメラに収めた。
米軍軍事基地について、沖縄の人とお話をして分かったことは、ほとんどの人は米軍基地を沖縄に置くことに反対している。昼夜を問わず訓練をし、その爆音に堪えられないばかりか、夢から目を覚まさせられることもしばしばあるが、我慢するしかない。基地を囲む遠くないコンクリート壁の近くに基地被害が増大する「嘉手納統合案」断固阻止という横幕が掲げられている。
今、普天間米軍飛行場の名護市辺野古への移設案について沖縄県と日本政府との交渉が行われているがはかどらないでいる。米軍基地の存在は、現地に就業の機会を多くもたらしている。また、那覇市の繁華街にある店では、米軍の軍服や軍用ナイフ、薬莢等が売られている。町では、米兵や米国軍人の家族の姿がよく見られる。米軍基地の存在は、沖縄経済の活性化に役立つとはいうが、生態環境や漁業に不利な影響をも与えている。米軍基地に対する沖縄県民の考えは矛盾に満ちている。
ついこの前、宜野湾市の海浜公園で反対集会が行われ、参加した人は3万5000人に上ったそうだ。集会で発言したある市民代表は、米軍基地を粗大ごみときたたえ、米国に持ち帰るよう呼びかけた。今日本政府は、普天間の米軍飛行場を名護市辺野古岬に移設することについて、沖縄県や名護市と話し合っているが、どんな結果になるだろうか。
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