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沖縄シリーズ:その(一)識名園
   2006-02-28 10:57:59    cri

御殿と六角堂

石橋

CRI東京支局記者

 識名園(俗にシチナヌウドゥンと呼ぶ)は琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や中国皇帝の使者である冊封使の接待などに利用されました。18世紀の終わりごろ作られ、1800年に尚温王冊封のため訪れた正使趙文楷、副使李鼎元を招いています。

 王家の別邸は、17世紀の後半、首里の崎山村(現在首里崎山町)に御茶屋御殿が作られました。首里城の東に位置したので、御茶屋御殿は「東苑」とも呼ばれ、識名園は首里城の南にあるので「南苑」とも呼ばれました。

 識名園の造園形式は、池のまわりを歩きながら景色の移り変わりを楽しむことを目的とした「廻遊式庭園」になっています。

 「廻遊式庭園」は、近世に日本の諸大名が競ってくつくるようになった造園形式ですが、識名園の池に浮ぶ島には、中国風あずまやの六角堂や大小のアーチ橋が配され、池の周囲を琉球石灰岩で積みまわすなど、琉球独特の工夫が見られます。

 識名園は、かつて春は池の東の梅林に花が咲いてその香が漂い、夏には中島や泉のほとりの藤、秋には池のほとりの桔梗が美しい花を咲かせ、「常夏」の沖縄にあって四季の移ろいも楽しめるよう、巧みな気配りがなされていました。

 指定面積は約41,997平方メートル(約12,726坪)で、そのうち御殿を初めとするすべての建物の面積は、合計で643平方メートル(約195坪)となっています。1941年に日本の名勝に指定されましたが、去る大戦によって壊滅的な破壊を受けました。1975年から整備が進められ、約20年の歳月と約8億円にも上る費用を費やして、ようやく今日のような姿を取り戻しました。1976年1月30日、再び国の名勝の指定を受け、2000年3月30日には、特別名勝に指定され、更に同年12月2日、ユネスコの世界遺産に登録されました。 

正門

育徳泉

池と石橋

 正門

 この門は、国王一家や冊封使などが出入りされました。正門、通用門ともヤージョウ(屋門)と呼ばれる屋根のついた形式のものです。

 ヤージョウは、格式のあるお屋敷にのみ許されていたものです。識名園のヤージョウは、王府時代の格式を踏襲した趣のある門です。

 六角堂(ろっかくどう)

 池に浮かぶ島につくられた六角形のあずまやです。屋根の形や瓦を黒く色付けているところに、中国的な趣を感じさせます。島へは、一つ石の琉球石灰岩でつくられたアーチ橋が架けられています。

 育徳泉(いくとくせん)

 育徳泉は清冽な水をたたえ、池の水源の一つにもなっています。琉球石灰岩を沖縄独特の「あいかた積み」にして、巧みな曲線が優しい美しさを感じさせてくれます。また、井戸口は右手にもあります。

 井戸口の上には、泉をたたえた二つの碑が立てられています。向かって右は、1800(嘉慶5)年、尚温王の冊封正使趙文楷が題した「育徳泉碑」です。向かって左の碑は、1838(道光18)年、尚育王の冊封正使林鴻年が題した「甘醴延齢碑」です。もとの碑は、戦災を受けて下部が破損したため、1980年に拓本をもとにして復元したものです。

 「御殿(ウドゥン)」です。

 御殿は赤瓦屋根の木造構築で、往時の上流階級のみに許された格式あるつくりですが、雨端などに民家風の趣を取り入れています。明治末期から大正時代の初めごろ、増改築がなされました。

 総面積は525平方メートル(約159坪)で、冊封使を迎えた一番座、それに連なる二番座、三番座、台所、茶の間、前の一番座、前の二番座など、15もの部屋がありました。

 

 料金     大人300 団体(240)   

        小人100 団体(80)

 休園日    水曜日

 入園時間   4月1日ー9月30日 午前9時ー午後5時30分

        10月1日ー3月31日 午前9時ー午後5時

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