(4)学校教育だけでなく、社会教育の体制作りを
子どもたちの場合は、学校教育で「日本語教室」や中国人教員など、それなりの体制もできてきましたが、大人ももちろん、言葉の壁があります。その壁は、子どもたちより十倍、何十倍も厚くなります。大人の場合はひとつの外国語を学ぼうとしたら、時間もかかるし、覚えるのも大変だし、日本人との交流もほとんどないのです。そんな中で、一所懸命、がんばっている親たちの姿を見ると、もっともっと、学びやすい場を設けることが必要です。(住んでいる団地で、週1回でもいい…)。
そして、親たちのほとんどは、子どもたちの進路や、日本社会のしくみ等がわかっていません。そんな中で、子どもたちの問題行動も見られるようになりました。
つい、最近のことですが、日本人の社会人の人と、公園でけんかになったのです。けんかの原因は、最初に日本人の方から、「お前'はアホ」とか、「ちゃんと日本語、勉強せえ」と言われたことで、中国の子が、たまたま、果物ナイフを持っていて、けがをさせてしまったのです。この事件は、まだ、完全に解決していません。
また、無免許運転でバイクに乗り、パトカーに追いかけられた事件や、変形のズボンをはいて、学校に来るというようなこともあって、そのたびに、家庭訪問をしています。親・たちが知らないために起こるできごとが多いのです。例えば、ズボンのことでは、黒いズボンなら充分と思っていて、ズボンの形までは分かっていないようで、説明すると分かってくれました。時間をかけて、いろいろやっていきたいと思います。
東大阪市内では、私と4、5人の先生で、3年前から、中国人家族の親と子ども向けの勉強会を、ずっとやっています。ボランティア活動です。隔週の土曜日、午後6時半からやっています。3年間ずっとやってきて、日本人の先生から、ほんとにいろんなことを教えられ、また、子どもたちからも学んだことが多かったと思います。
今日は時間がなくて、充分なお話ができませんでしたが、このような交流の場ができてうれしく思います。また、別の機会に、中国の朝鮮民族の人々のようす等についてもお話しできたらなあと思っています。
http://kangaerukai.net/135niinan.htm
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