外務省の陸慷報道官は12日の定例記者会見で、インドが中国との国境沿いの係争地域へのダライ・ラマ14世の訪問を調整していることに対し、「インド政府のチベット関連問題に関する厳正な約束に背くものだ。こうした動きは、中印双方の話し合いによる領土紛争の解決に不利な影響を及ぼすだろう」と指摘しました。

　陸報道官は、「インドは中国を顧みず、両国の国境沿いの係争地域におけるダライ・ラマ14世の活動の調整を頑なに進めている。また、ダライ・ラマ14世とインドの一部政府関係者による中国への挑発的な政治的言論を許している。これは、ダライ・ラマ14世の『宗教活動』の範疇を超えている。中国はインドに対し厳正な交渉を申し入れ、更に一連の措置を講じて中国の領土主権と国家安全を守る」と述べました。

　また、陸報道官は「国境沿いの係争地域とチベット問題は、両国関係の政治的基礎であるということを、私は強調しなければならない。中国はインド政府に対して、両国および両国民の根本的利益に立脚し、両国の関係発展のための政治基盤を維持することを求める。また、国境線の協議や両国関係に悪影響を及ぼす挑発的な行動を繰り返すことなく、実際の行動によって中印関係の大局を維持する姿勢を見せてほしい」と強調しました。（RYU、謙）