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全てを中国のせいにする、米国が抱える「心の病」

2017-03-11 16:56:28     cri    
 世界200カ国以上の国々を一つの学級に例えれば、米国は学級委員長、中国は学習委員に当たるでしょう。リーダーである学級委員長は学習委員の進歩と人望に嫉妬を覚え、脅威さえ感じています。そのため、空母の南海進出や、新型迎撃ミサイルシステム「THAAD」の韓国への配備、そして米韓合同軍事演習の実施など、一連の行動に乗り出し、朝鮮半島の情勢に不安定要素を与えています。また、米国が発表した最新データでは、2016年に米国の対中貿易赤字は赤字総額の47%を占めており、雇用率の低下につながっているとみられています。そのため、米国のすべての行動は中国をターゲットとしているのです。

 中医学の理論では、人間の心と身体は分けることのできない一つのものであり、身体の疾患には常に「心の病」が関係しているとされています。米国が近ごろ、中国に関する問題を煽り立て、軍事や経済面から難癖をつけている背景には、米国が抱える「心の病」の存在があると言えるでしょう。その症状は主に4つあります。

 米国の心の病①「傲慢」

 米国は、西側の市場経済や自由民主制度に由来する優越感から、政治、経済、文化、援助といったあらゆるルートで世界中に西側の価値観を輸出しようとしています。その一環として毎年、『国別人権報告書』を発表しては、中国を含む他国の人権状況について荒唐無稽な発言をしています。しかし、中国は今や世界第2位の経済大国となり、「中国モデル」は世界中の注目を集めているのが現実です。また近年、米国が中東や東欧地区で示した一部のいわゆる「民主化モデル」は中途半端なもので、米国の価値観を輸出する力は衰えていると言えます。

 

 米国の心の病②「嫉妬」

 改革開放前の中国は経済面で立ち遅れ、米国をはじめとする西側諸国に相手にされることはありませんでした。長年の努力によって世界貿易機関(WTO)に加入しても、西側諸国は依然として中国の「市場経済地位」を認めません。中国は反ダンピングと反補助金の調査を世界で最も多く受けた国であり、宇宙開発分野においても、米国から国際宇宙ステーション(ISS)計画の参加を拒まれました。

 そのような状況にもかかわらず、中国は2009年に世界第2位の経済大国へと躍進。人民元のSDR(特別引出権)バスケットへの採用、「一帯一路(シルクロード経済帯と21世紀海上シルクロード)」構想の進展、有人宇宙船「神舟」や、宇宙ステーション「天宮2号」の打ち上げ成功など、中国は世界を驚かせる一連の輝かしい成果を収めたため、米国の嫉妬を買いました。

 米国の心の病③「責任転嫁」

 米国は世界のリーダーを気取り、地球上の海洋をすべて領海だと思い込んで、自国の空母を「自由航行」させようとしていますが、一旦問題が起こると、その責任を他国に転嫁しようとします。その一つが、朝鮮半島の問題です。朝鮮のミサイル試射と韓国のTHAAD配備によって半島の情勢が緊迫化する中で、米国は「朝鮮のミサイル試射について、中国に責任がある」などと、でたらめな主張をして中国に責任を押し付けようとしています。半島問題の本質は安全保障問題であり、朝鮮と米国の間に存在する極度の不信感がもたらしたものです。朝鮮が核実験を実施するたびに、米国は制裁や軍事圧力をかけることしかできません。両者の間に立って、交渉に戻るよう斡旋しているのは中国です。朝鮮核問題の最終的な解決は、ある意味では米国の態度にかかっていると言えるでしょう。

 もう一つの例は、中米貿易です。米国は自らの貿易赤字を中国のせいにし、人民元の切り上げを迫っています。米カリフォルニア大学が2007年に発表した報告では、米製品である「iPod」を組み立てる中国企業は、小売価格299ドルのこの製品に対して僅か4ドルの費用しか得られていないということです。ところが、米国の多国籍企業は中国での投資による多額の利益を米国の輸出入総額には組み入れていません。それどころか、中国で生産した製品を米国に運び販売する際に、米中間の貿易赤字として計算しています。中国は米国企業のコスト削減と利益増加に貢献する一方で、「貿易赤字」の責任を押し付けられているのです。これこそ、まさに不公平ではないでしょうか。

 中国の経済発展は米国人の雇用を奪うどころか、米国の経済発展に大きな役割を果たしてきました。米中貿易全国委員会が2016年8月18日に発表した報告書によりますと、2006年から2015年まで、米国の対中国貨物輸出額は115%伸び、その他10の主な貿易パートナーを上回ったということです。対中国輸出は米国の経済成長と雇用市場の改善に極めて重要で、関連産業の雇用創出につながっているとみられています。

 米国の心の病④「トゥキディデスの罠」

 古代ギリシャの歴史学者トゥキディデスは、アテネとスパルタの戦争について、それまで覇権を握っていたスパルタが、急激に頭角を現し始めたアテネに対して不安感を抱いたことが開戦の原因であると考えました。これにちなむ言葉「トゥキディデスの罠」とは、既存の支配勢力と新たな台頭勢力の摩擦が、戦争を避けられない状態にまでなってしまう現象を指します。中国の急速な発展に対し、米国は警戒心を日増しに強めており、これを抑制しなければ世界一の座が取って代わられるのではないかと、不安に駆られているのです。

 アジアのリバランス戦略やTPP協定の推進、韓国への「THAAD」の配備、空母の南海進出、フィリピンに南海仲裁案を提出するよう仕向けるなど、一連の企みは旧来のゼロサムゲームの考えに基づくものであり、新興大国を警戒し、その芽を摘もうとするものです。

 中国と米国の経済は高度に依存し合い、互いの利益は密接な関係にあります。中国への対抗措置は、ダメージを与える一方で、米国自身の損失をも招くものです。心の病は治療すべきです。自らを省みて、心のケアを施すことで、初めて元気を取り戻せるものなのです。(Lin、謙)

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