ここ8年間、世界経済はすっかり活力を失い回復が遅れているため、悲観視している人が増えています。世界経済の低迷状態を手つかずのままにしておくと、改める機会を逸してしまうという意見も出ています。G20杭州サミットでは、低迷状態を乗り越えるには各国が手を携え、改革を推し進めることが必要だということで認識を一致させました。習近平主席は閉幕式で挨拶し「病気を治療するのと同じで、病原となるものを見つけて治療しなければならない。財政、通貨、構造改革など総合的な政策を生かす必要がある。国際社会にG20の構成メンバーがともに世界経済の成長を促進していくというシグナルを伝えていく」と話しました。
さらに発展について、習主席は「今年、G20は初めて発展問題を世界マクロ政策枠組みの主軸に据えた。2030年までの持続可能な発展の議題に行動計画を制定し、アフリカ諸国と後発開発途上国の工業化に協力を行ったことから、画期的な意義を持っている。発展は中国で大事な問題であり、第13次五カ年計画でイノベーションと発展を堅持し、特にイノベーションを国家発展の中心に置くという向こう5年間の中国の発展ビジョンを描いた」と述べています。
今会のサミットにおける発展の議題は各側から評価を得ています。国連の潘基文(パンギムン)事務総長は4日、杭州で「中国がG20の輪番議長国として大きな貢献を払ったことに感謝したい。中国は国連が出した2030年までの持続可能な発展の構想をサミットの中心的な議題にした。それは歴史的な貢献だと言える」としました。
G20サミットが開催されてからの8年間、世界経済はまるで緊急治療室からリハビリの診察室へとたどり着いたようだと言えます。杭州サミットでモデルチェンジがますます重要になってきており、習主席は「G20は設立当初の危機対策から、長期的なガバナンス体制、短期的な政策を重視していくことから、短期的と中長期的な政策のいずれも重視することへシフトしていかなければならない」と指摘しました。
第11回G20サミットはモデルチェンジという節目の時期を迎えました。中国の役目は最初の参加者から、調整、提唱者、リーダーという立場へと変化しつつあると言えます。(殷、星)
| ||||
© China Radio International.CRI. All Rights Reserved. 16A Shijingshan Road, Beijing, China. 100040 |