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中国総合アート展、大地の芸術祭の里で開幕(新潟)

2016-08-12 19:08:19     cri    

 世界最大級の野外芸術フェスティバル「大地の芸術祭」の里・越後妻有(えちごつまり、新潟県十日町市と津南町を指す)に、中国のアートベース「華園(中国ハウス)」が設立されました。8日、「華園」の開園式と、その主催による中国総合アート展「華園七月節」の開幕式が、十日町市にある旧・奴奈川小学校で行われました。式には「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の総合ディレクター・北川フラム氏、中華人民共和国駐新潟領事館の何平総領事、十日町市の関口芳史市長のほか、「華園」の所在地である室野地区の関係者ら約100人が出席。中国からのアート作品を鑑賞し、中国料理と中国茶を味わって、「華園」のスタートを賑やかに祝いました。

 「華園」プロジェクトは「大地の芸術祭」のコンセプトに魅了された中国の民間企業・瀚蔵文化(HUB ART PRODUCTION)の理事長・孫倩氏の推進により、約半年ほどの準備を経て実現に至ったものです。十日町市室野地区の廃屋を改造し、アート展やアーティスト・イン・レジデンス、舞台、民芸交流など多様な交流イベントの開催を目指すということです。孫さんは、「地域の再生に現代アートを用いるという、日本で20年にわたって行われてきた実践に学び、その有益な経験を中国に持ち帰って参考にさせてもらいたい」とプロジェクトにかけた思いを明らかにしました。

 

(左)孫倩理事長 (右)関口芳史市長

 開幕式では関口市長が、「奴奈川小学校は震災、廃校といった相次ぐ悲しい歴史を経て、奴奈川キャンパスとして変貌を遂げ、大地の芸術祭を代表する場所となり、今回、華園七月節という素晴らしいイベントを招致することができた。このことは、室野の皆さんも本当に喜んでいると思う」と話し、「互いに力を合わせ、大成功させよう」と期待を寄せました。

 北川フラム氏は席上、「室野地区の一つの集落が中心になって、世界で最も大きな地域である中国、とくにその若い人たちとつながっていくことは本当に素晴らしいこと。この場所を提供してくださった室野の皆さん、この場所を選んだ中国の皆さんに本当に感謝している」と挨拶し、「華園の創設にかけた孫倩さんの誠意とエネルギーを全力で受けて、それに応えていきたい」と力強く表明しました。

 

(左)北川フラム総合ディレクター (右)何平総領事

 何平総領事は挨拶の中で、「アートベースの設立の歴史において、この華園は中国の企業が日本で行う、初めての試みだ。両国の政治的関係にいざこざが続く中で、文化と芸術を通しての交流こそが、相互の理解を深め、感情を増進する良い場となる」とプロジェクトの意義を高く評価しました。

 「華園七月節」は今後、毎年の定例行事として開催していく予定ということです。第1回の開催では、中国人アーティスト・鄔建安氏が越後妻有を一度訪れた後に創作した「五百筆」と「彩風」が展示中のほか、「24書店-ユースアーティストサポート計画文献展」が行われています。開幕式当日には、中国の有名キャスターで美食家でもある曹涤非氏が、デザイナーの何海洋氏と共に北京から参加して、「立秋の献立」(貼秋膘/ティエ・チウ・ビャオ)をテーマに中国料理を用意しました。また、瑠璃芸術家で茶人の梁明毓氏は、手作りの瑠璃の茶器を用いた「奉茶の礼」を行い、中国茶を振舞いました。

鄔建安氏・彩風

鄔建安氏・五百筆

24書店-ユースアーティストサポート計画文献展

立秋のご馳走

瑠璃茶席

 なお、「華園七月節」は「大地の芸術祭の里 越後妻有2016夏」のプログラムとして、瀚蔵文化とNPO法人越後妻有里山協同機構との共催により、21日まで「奴奈川キャンパス」で開催されています。

(取材:王小燕)

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