ラオスの首都ビエンチャンで開かれていた第49回東南アジア諸国連合（ASEAN）外相会議が25日、共同声明を発表し、「ASEAN共同体ビジョン2025」の全面的で効果的な実施や、法治と人間性を尊重するASEAN共同体の構築を強調しました。

　共同声明は「ASEAN共同体が2015年末誕生してから、各国はASEAN地域一体化プロセスの推進に取り組み続けている。加盟国は引き続き『国連海洋法条約』を含む国際ルールに基づき地域の平和・安全・安定を保ち、平和的手段で問題の解決にあたり、武力の行使やそれによる威嚇を行なわないことを改めて強調する」としました。

　ASEANと中国の関係について、共同声明は「中国との協力と関係の発展の進捗に満足している。9月に開かれる予定の中国・ASEAN対話関係構築25周年記念サミット、及び一連の記念イベントに期待を寄せている」としました。

　また、共同声明は「ASEANは加盟国と中国が2016年の教育交流年に一連のイベントを開催することを歓迎し、教育を通じて、ASEAN各加盟国と中国の若者たちの相互理解を深めることを期待している。また、2017年の観光交流年における中国との協力と交流を望んでいる」と明らかにしました。

　南海問題について、共同声明は「『南海各側行動宣言』を全面的且つ効果的に実施すべきだ。関連各国は速やかに有効な南海各側行動規則を制定する必要がある」とし、更に「外相間ホットラインを設け、南海の突発事件に備えると共に、各国が南海で『海上での不測事態に関する規則』を遵守することを期待する」と強調しました。（殷、む）