キューバ国家評議会のラウル・カストロ議長は21日、ハバナでアメリカのオバマ大統領と会談し、キューバに対する経済、金融、貿易の封鎖解除を改めて求めました。

　会談後、両首脳は共同記者会見に臨みました。ラウル・カストロ議長は両国関係の正常化のためにオバマ大統領が払った努力を評価し、ジカ熱の感染抑制と麻薬取り締まりなどの面でアメリカとの協力を拡大する意向を示しました。その上で「半世紀に及ぶキューバに対するアメリカの封鎖は依然と続いている。これは、キューバの経済・社会の発展と国民の生活レベルの向上にとって大きな妨げとなった」と述べ、経済封鎖の解除とグアンタナモ基地の返還を改めて要求しました。

　一方、オバマ大統領は「キューバに対するアメリカの封鎖が終わることを確信しているが、いつ終わるかは予測できない」と述べ、両国には食い違いが大きいが、建設的な対話を行うことができるとの考えを示しました。（MOU、謙）