プーチン大統領はこの日モスクワで年次教書を発表しました。この中で国際的なテロ対策について、世界の反テロ活動に従事したロシアの軍人に感謝の意を表した上で、「1つの国の力でテロに打ち勝つことは不可能だ。現在は、各国の国境が開放され、移民がなだれ込み、テロリストの資金源が断ち切られていない状況にあり、テロに対する脅威は世界各地で深刻化している」と指摘しました。

　更に、「テロリズムという凶暴残忍なイデオロギーに、再び直面している今、あらゆる立場の違いを乗り越えて、国連主導で国際法の行動準則に沿う反テロ統一戦線を築くべきだ」と強調しました。

　また、トルコによるロシア軍機撃墜事件について、「武力を行使するつもりはないが、経済制裁だけに留まることもない」としました。その上で、「われわれの行動は国と国民に責任を持つことが最優先だ。武力を誇示するつもりはないが、制裁を受けるだけで済むと思ったら、それは大間違いだ」と述べました。（洋、keiko）