今週の「中国の旅」の番組では、丹頂鶴で有名な黒龍江省の扎竜ザーロン国家自然保護区と私が気づいた中国の旅の注意点についてお話しました。
ザーロン自然保護区は、遼寧省と同じ中国東北部の黒竜江省に位置しています。鳥の楽園で、丹頂鶴の大切な生息場所でもあります。「丹頂鶴のふるさと」とも呼ばれています。ザーロン自然保護区は丹頂鶴の好きな方にはお勧めしたいところです。
この間、四川省の成都と杭の杭州に行ってきました。普段、中国の旅を担当していますが、実際に出かけたらやっぱりいろんな注意が必要だと強く感じました。予想外のこともありますから、気をつけないと大変です。ですから、自分の経験も含めて、国内旅行の注意点を纏めてご紹介します。
まず、健康管理の大事さです。残念ながら私は今回の旅行で風邪を引いてしまいました。旅先で健康への注意が必要なことはわかっていますから、杭州を旅行する前に、インターネットで2、3日間の杭州の天気を調べました。日中の最高気温の予想はほとんど35度前後でした。ですから、夏の薄い服を用意しました。南に位置しているし、広い西湖という湖があるから、雨が降りやすいかもしれないとおもって、傘も持って出かけました。ちょうど帰る日、夜中からずっと一日中雨が降っていて、気温がぐっと下がりました。外にいるときはちょっと寒く感じる程度でしたが、レストランやデパートなどは、夏ですからクーラーがついています。大変なことにどこへ行っても寒く感じました。そして、結局風邪を引いてしまいました。
想像するだけでは不十分です。外国からの観光客の場合は、特に注意が必要だと思います。地理的に見ると、中国の大部分は北部の温帯地域にあって、特に内陸部は大陸性の気候で、四季の区分がはっきりしていますね。国土が広いので各地の気候にも大きな差があります。
北から南に向かって順序どおりに寒温帯、中温帯、暖温帯、そして亜熱帯気候と変化します。また、それとは別に青海・チベット高原寒冷地区があります。更に、海までの距離が異なるため、東南部から西北部に向かって、湿潤、半湿潤、半乾燥、乾燥といった、湿度による区分もできます。
3月から5月までの春の期間中と、9月から11月までの秋は、大部分の地区では薄着、例えば、袷の上着、薄手のセーターで大丈夫です。6月から8月までの夏はひとえの服装で十分です。冬はかなり寒いので、必ず厚手のオーバーかダウンジャケットなどを携帯して、戸外の厳しい寒さを防ぐ必要があります。春と夏、夏と秋の変わり目は、北京のような内陸部でも雨がよく降るので、レインコートや折りたたみ式の傘を用意したほうがいいです。
気候といえば、私の考えでは四川省あたりが日本の中央部の気候に一番似ていると思います。日本の皆さんがもし四川省に出かけるなら土地の気候に慣れないことはないと思います。
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