新疆は中国の西北部にあります。かつてシルクロードが通り、今も多くの民族が暮らすところです。古くから、ここは中国と中央アジア、西アジア、ヨーロッパを結ぶ交通の要衝でした。毎週この時間はクイズを交えながら、今日の新疆の様子をご紹介します。番組の始めと終わりに、クイズを発表しますので、よくお聴きください。
今から1300年前の唐の時代、中国の唯一の女性皇帝・武則天は西域一帯を治めるため、今の新疆の中心地・ウルムチ市北東部のジムサル県から天山北部までの広い地域で北庭大都護府を設立しました。これによって、北庭大都護府は中国西部の文明発祥地の一つとなり、現在は国家クラスの文化遺産として指定されています。
唐の初期には、中国の西域では長年続く戦乱のため、人々は安心して生活することができませんでした。当時の唐の皇帝・高宗は兵を送り、西域外からの侵入軍を破りました。高宗の死後、皇后・武側天が皇帝の座につき、則天武后と称して、中国史上唯一の女性皇帝となりました。紀元702年、則天武后は西域の統治を強化するため、北庭大都護府を設立しました。その後、15世紀になると戦乱によって北庭大都護府の大部分が破壊され廃墟と化してしまいました。1776年、清代の史学家・徐松がジムサルで唐の時代の石碑などの文物を発見し、「西域水道記」という彼の著作に記録しました。
|