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春節の由来と慣わし
   2007-02-12 16:43:38    cri

 

 今年の春節は2月18日です。この日は旧暦のお正月なので、それを祝うために、今は里帰りやお正月の準備の真っ最中です。

 中国では孫文が指導した辛亥革命の後に、近代化のため、西暦を取り入れました。それまでの暦は農業にまだ役立つということで農暦と呼ばれるようになりました。

 伝統的な春節期間は旧暦の12月8日から、或いは12月の23日から始まり、正月の15日までです。その期間中、除夜と初一は最も盛んに祝います。12月8日はもともと仏教の祝日で、いつの間にか、春節の一環となって、中国の多くの地域では雑穀や干した果物を入れたお粥を食べることになっています。そしてこの日から、漬物を漬けたり、もちを作ったりするなどお正月の準備が始まります。また、12月23日はかまどの神様を祭る日で、一部の地域では「小年」と呼ばれています。さらに、24日には「掃塵」という行事があります。「塵」の発音は「陳」と同じで、「陳」には古いという意味があることから古いものを払い出すという意味があります。

 お正月の時、各家は、赤い紙に縁起のいい詩のような言葉を書いた「春聯」や赤い紙で作った切り紙、そして、福の字を逆さまにした紙を門や窓に貼ります。また、家の中には「年画」という縁起のいい絵も飾ります。福の字を逆さに貼る訳は、逆さという意味の「倒」は来るという意味の「到」と同じ発音なので、「福倒了」の発音は「福が来た」という意味で、とても縁起のいい言葉になるのです。

 中国は国土が広いだけに、春節の里帰りは民族大移動のような感じです。街角にある鉄道の切符売り場も、行列が出来ています。毎年この時期になると、「春運」といって、鉄道や航空などの交通機関は大勢の乗降客をさばくために焦るほどです。中国では除夜の日は一家団欒で年越しをする日で、この日の前に故郷に帰らないと意味がなくなりますから、除夜の日の前のチケットは宝物で、除夜の当日や次の日の汽車や航空便は逆にがらがらに空いているほどです。

 除夜の年越しご飯はすぐには終わらず、延々と食べ続けます。一家が集まって、蝋燭や灯りをつけて、一晩寝ないでおしゃべりしながら食べるのです。これは「守歳」といいます。伝説によりますと、「年」は凶悪な怪物で、365日おきに山の奥から出て来て、人間を食べるのです。この「年」という怪物は火や赤色、そして大きな音を恐れるので、この日になると、門に赤い紙に書いた「春聯」を貼ったり、爆竹を鳴らしたりして、怪物を追い払うのです。夜明けに「年」が帰ったことを確認し、これからの一年間安心して過ごせるということから、これを「過年」といいます。

 初一、つまり元日から「拝年」、年始周りが始まります。初一には家庭内で子供が両親やおじいちゃん、おばあちゃんにお祝いの挨拶をし、それぞれから「圧歳銭」、つまりお年玉をもらえます。そして、二日は既に結婚している人は妻の実家に、三日には親戚に、、、という具合に関係の緊密さによって正月の十五日まで順番に回ります。しかし、残念なことに、これは昔のやり方で、今は旧正月の十五日まで休みを取ることが難しくて、「拝年」は年賀状で済ませることも多いです。また、都会では春節を祝う考えがだんだん薄くなって、ただの休みととらえ、この期間に旅行に出かける人も多くなっています。

 中国には56の少数民族があって、それぞれの暦があります。今年は漢民族の春節はチベット暦のお正月と重なって、チベットでも盛大にお祝いすることと思います。ほかの少数民族のお正月も漢民族の春節前後で、この時期は中国のどこでも正月気分が盛り上がります。

(謝東)

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