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岳陽楼と君山島
   2006-10-17 11:06:04    cri

  

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 岳陽楼は紀元215年に建てられたもので、中国でよく知られた古代建築の一つです。当初は、水兵を訓練するための閲兵楼でした。岳陽楼は高さ21メートルで、三階建ての木造建築です。釘を一本も使わずに、4本の楠の木の柱が建物全体を支えています。

 歴史上、多くの文人墨客が岳陽楼を詠った詩や文章を書遺しましたが、その中で最も有名なのは1000年前の北宋時代の范仲淹が書いた『岳陽楼記』です。あわせて300字あまりの文章には、後世の人には警句とされるものが多いです。その中で一番有名な句は「先天下之憂而憂 後天下之楽而楽(天下の憂に先んじて憂い、天下の楽に後れて楽しむ)」です。日本語にある同じ意味を表す「先憂後楽」はこの句からきたものかもしれません。

 岳陽楼には、『岳陽楼記』が刻まれた木製の屏風がまったく同じものが二双もあります。それぞれ一階と二階に陳列されていますが、二階にあるのは清の時代の乾隆帝の書道の先生、張照が書いたもので、一階にあるのは偽者です。その偽者には物語りがあります。

 清の道光年間、岳陽楼が所属する巴陵地区の知事は書道の作品を収蔵する趣味があります。ここにある張照の作品に魅せられ、民間の彫刻達人にまったく同じ屏風を作らせました。さらに、すり替えで本物を持って、水路で逃げようとしたのです。船が予想に反して洞庭湖で波を被り、ひっくり返りました。木の屏風を抱えたら溺れることはないだろうと思いましたが、その屏風に使われた木は紫檀で、水より密度が高く、屏風を抱えた知事はより速く湖底に沈んでしまいました。本物の屏風はその後の渇水期に漁民が引き上げたものということです。

 岳陽楼の三階の窓から、湖面と空が一色になる景色を見るとなんとも言えなく気持ちよくなりますから、毎日、多くの観光客が訪れます。

   

 岳陽楼から洞庭湖を眺めると、君山島が見えます。この島は僅か一平方キロメートルしかありませんが、「三絶」という三つの自慢ものがあります。それは「涙を流す竹」と「踊る茶葉」、そして、「金色の亀」です。「涙を流す竹」というのは島に茂る特殊な竹、「斑竹」まだら竹のことです。この種類の竹には、天然の紫がかった褐色の斑点があります。その斑点は伝説上の皇帝、舜の二人の妃の涙の後だと言われています。

 二人の妃は4000年前、舜の前の皇帝堯の娘で、舜に嫁いだのです。舜が南へ巡回する途中でなくなったため、二人の妃が君山まで追いかけ、ここで舜の死を知らせられ、竹を抱いて三日間も泣いた後、湖に身を投げ、心中しました。その涙が竹に残し、斑点になったということです。

 「踊る茶葉」というのは君山島の特産、「君山銀針」という中国十大銘茶の一種です。君山島は昔からお茶の産地で、島中に茶畑があります。この「君山銀針」は芽の先は白く、身が黄色い珍しいものです。お茶を入れると、茶葉が縦になり、茶碗の中で踊りを踊るようになるので、「踊る茶葉」と言われるようになったのです。このお茶は生産量が極めて少ないので、昔、皇帝への献上品にしか使われなかったそうです。それで、1年に9キロしか献上できなかったのです。

 金色の亀は島に生息している亀で、背中の縁が金色になっていますので、「金色の亀」と呼ばれています。島では「その亀の背中を触ると長生きでて、頭を触ると一生困ることがない」と言われています。

*耳より情報

 岳陽楼の入場券は60元。見学するには用意された靴カバーを履いて入ります。中では撮影はできますが、フラッシュをたくことは禁止されています。

 岳陽楼の見学が終わると、船で君山島へ行けます。島には、本物の「君山銀針」が売られています。値段は1キロ2000元(約3万円)の高価なものです。また、島では「金色の亀」を触ったり、写真を撮ったりすることもできます。

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