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北京の老舗
   2006-09-25 11:16:13    cri

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 北京は歴史の街です。市内には有名な観光名所のほかに、長い歴史を持つ老舗も多くあります。これら百年以上の歴史を持つ老舗は北京の歴史と物語を伝える存在です。

 北京の老舗で、最も歴史が長いのは薬局「同仁堂」です。1669年に開店した「同仁堂」は数ある北京の老舗で最も有名です。

 「同仁堂」の創始者は楽顕揚という、清の時代の皇帝御用達の医者でした。皇室との関係もあって、また、薬の素材や製法に非常にこだわっていたため、楽顕揚の「同仁堂」は皇室が指定した薬局となったのです。したがって、「同仁堂」の薬の処方も宮廷から伝わったものが多いです。

 例えば、『同仁堂』の『国公酒』は以前、明の時代の国公(つまり親王ですが、)が民間から集めた処方で、自ら醸造したお酒でした。その後、この処方は太医院(皇室専用の病院)に伝わりました。その後、太医院に薬を供給する『同仁堂』によって、その処方が調整されてから、より効果が出るものになりました。あの有名な西太后もこのお酒を愛用していたのです。今、この国公酒は『同仁堂』の最も有名な商品の一つとされています。

 「同仁堂」では薬の調合において、厳しいルールがあります。その製薬過程は外部には知られていません。それらは製薬技術者の厳しい職業倫理によって守られています。300年経った今でも、「同仁堂」はずっとこの伝統に従って、薬を作っています。

 例えば、紫雪散という今でも子供の発熱に効くとしてよく使われる有名な薬がありますが、古代の処方では金の鍋と銀の杓子を使うと明記されています。ほかの薬局ではこのことが薬の出来上がりと大した関係がないだろうと考えているようですが、『同仁堂』では処方に明記されているからには黄金が製薬過程で一定の役割を果たすのではないかと考えています。当時、それほど大きな金の鍋がなかったので、黄金のアクセサリー百両を集めて、紫雪散を練るたびに、薬と一緒に煎じていたのです。この製法は数百年も続いてきました。

 現在、「同仁堂」はただの薬局ではなく、中国の伝統医学文化の代表になっています。このほど、「同仁堂」の処方と製薬技術が中国初めての無形文化財と指定されました。

 北京の老舗と言えば、もう一ヵ所触れなくてはならないお店があります。それは、茶葉を売るお店、「張一元」です。「張一元」も百年以上の歴史がある老舗です。最も有名なのはジャスミン茶です。ここのジャスミン茶は色がきれいで、味が濃く、口に入ると香ばしく、後味が尽きません。ここのジャスミン茶の原料選びにはこだわりがあります。

 その原料は緑茶とジャスミンの花ですが、緑茶は春に摘んだお茶しか使いません。でも、ジャスミンの花は夏に咲いたものが最もいいです。暑ければ暑いほど、その香りがいいです。また、ジャスミンの花を摘むのは、蕾がいいです。花が咲くと、香りが外に出ていってしまい、役にたたないのです。

 こうして、ジャスミンの花を摘んで、一定の割合でジャスミンの花と干した緑茶を混ぜて燻ります。この過程で、茶葉がジャスミンの花の水分とその香りを同時に吸収します。茶葉の種類によって、少なくとも一回、多い時で、三回燻れば出来上がりです。

 ジャスミン茶には香りがあるだけではなく、気持ちを落ち着かせる作用もありますので、北京のような乾燥したところに住む人にとって、ぴったりした飲み物です。

 北京の老舗の代表、最後に北京に現存する最も古いシルクの専門店瑞(虫夫)祥をご紹介したいと思います。瑞(虫夫)祥は19世紀末に孟という商売人が8万両の白銀を投資して開いたシルクの専門店です。

 このお店は「造り」にこだわっていて、ヨーロッパのバロック式建築様式に中国伝統的の大理石よりややきめの粗い白い石で彫刻を施して、嵌めています。この建物は今では北京市の貴重な文化財とされています。1900年、当時瑞(虫夫)祥があった前門の大柵(木蘭)で大きな火事が発生し、ほとんどの店が焼かれましたが、瑞(虫夫)祥の建てものが丈夫であったため、まったく被害がなかったということです。

 瑞(虫夫)祥では自由にシルク生地を選び、チャイナ服を作ることができます。新中国の初めての国旗もここで作られました。全国で最もよく知られたシルクの店で、海外でも高い評価を受けています。各国の国家元首をはじめ、多くの外国人もここへシルク製品を買いに来ています。

 北京の老舗は天安門広場の南、前門大通りの西側にある大柵(木蘭)商業通りに集中しています。今回ご紹介した三店のほかに、靴屋の内聯昇、茶葉のお店呉裕泰など数軒の老舗があります。近くに前門大通りの東側には北京ダックの老舗全聚徳や便宜坊もありますので、買い物してから、北京ダックを堪能することもできます。

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