2千年前、ユーラシア大陸を横断するシルクロードは、中国の新疆と西側諸国を結んでいました。後に海のシルクロードが盛んになり、陸上シルクロードはだんだん衰えていきました。現在、この陸上シルクロードが再び貫通しました。それは、毎年開かれている中国新疆ウルムチ貿易商談会のおかげです。今日は、第15回ウルムチ貿易商談会についてお話します。

　1992年に始まった新疆ウルムチ商談会は今年で15回目を迎えています。これまで、80の国と地域、そして、中国国内の30あまりの省区市からの1万あまりの企業が出展していました。その貿易額は262億ドルを超えています。この商談会をきっかけに、新疆は147カ国と貿易関係を結び、世界トップ500社のうち30社を誘致しました。ウルムチ貿易商談会は、すでに中国と西アジア地域で最大規模で、影響力の最も大きい総合的な国際貿易会になっています。

　ウルムチ貿易商談会は毎年の9月1日、新疆国際博覧センターで開かれています。今年は15回目を迎え、5日間行われました。商品の展示、投資に関する商談、中央と西アジア地域の経済協力に関するハイレベルフォーラムという三つの部分があります。

　アメリカ、ロシア、日本、ドイツ、オーストラリア、トルコ、サウジアラビア、パキスタン、モンゴル、それに中央アジア5カ国、中国の香港、台湾など、27の国と地域から700あまりの企業が出展しました。また、100人あまりの代表が中央と西のアジア地域の経済協力ハイレベルフォーラムに参加しました、この中で、「中央と西のアジア地域の諸国間のエネルギー協力」、「中国のハイテク産業とロシアおよび中央アジア諸国の協力」、「中国の家電とアパレル産業、農業、観光業が地域内諸国との協力」、「ロシアと中央アジア諸国における中国投資の潜在力と方向」などを巡って、討議しました。

　新疆ウイグル自治区の胡偉副主席は、このフォーラムで、対外投資について、「ここ数年、多くの新疆の企業は中央アジアで鉱山採掘などに取り組んでいます。カザフスタンなどの国々からも新疆へ投資する企業が日増しに多くなっています。われわれはご出席の皆さんとの協力を望んでいます。私たちは新疆の西側諸国への開放で持つ強みを十分に発揮して、中央、西部、南アジアの平和と繁栄および安定した発展を促していきたいです」と語りました。

　新疆の経済が見せる好調さは、内外の投資家を商談会と観光に引き付けています。そして、ウルムチ貿易商談会は周辺諸国が世界各国との経済協力を行う絆となっています。

　上海協力機構のホーシケツ事務局長は、アメリカ人で、新疆へは初めての訪問です。商談会の期間中、暇を利用して、天山にある湖・「天池」や、トルファンにある火焰山などを観光しました。新疆は独特なところだと感じました。というのは、同じところで、異なる景色と民俗文化を楽しめるからです。「ウルムチは近代化が速いです。観光地も非常にきれいで、住民も友好的です。それに、異なる民族風情も豊かです。ここに来る外国の観光客は、シルクロードが東西共同の遺産であると知っています。けどれも、残念ながら、多くの西側の人はシルクロードを知っているが、今日の新疆のことはあまり知らないでいます。これは外国で新疆があまり紹介されていないからだと思います。ですから、ウルムチ貿易商談会は非常にいいと思います。各国政府と企業は、これを通して話し合うことができます。私もより多くの情報をアメリカ企業などに伝えようと思っています。また、アメリカの観光業の関係者とも、新しいシルクロード旅行について検討したいです」と述べました。

　山東省が出展する大型機械コーナーの前に、ベラルーシ人のモトフさんが訪れています。機械の部品チェーン店を持つモトフさんは、ここに出展されている機械と電子製品に興味津々です。「今回が初めてですが、これからは中国の企業と長期的に協力していきたいです。中国とベラルーシとの友好関係は日増しに深まっています。わが国では、子供たちが中国語を勉強しています。今後、両国の協力はより緊密になっていくでしょう」と語りました。