中国西部、新疆に暮らすカザフ族は「馬の背の上の民族」と呼ばれています。草原に暮らしているカザフ人は自分が尊敬している優れた人を「タカ」と呼んでいます。新疆ウイグル自治区イリのカザフ自治州新源県の町アレルトベ鎮に、人々から「タカ」と呼ばれる人物がいます。その人は警官アスハルです。今日のこの時間は「草原のタカ」と呼ばれるアスハル警官の物語をお話しましょう。
今年6月、新疆ウイグル自治区高級人民法院は国内最悪の家畜窃盗事件に対し判決を言い渡しました。395回にわたり家畜を1000匹盗んだ123人の犯人が刑務所に収容されました。イリ州各民族の牧畜民は皆手をたたいて喜びました。この事件を解決した第一人者のアスハル警官は人々に知られる英雄となっています。
今年30歳のアスハル警官はアレルトベ鎮派出所の所長です。大学を卒業してから、今まで、彼は8年間警官の仕事に携わってきました。
2004年3月、容疑者は菜園を見守る老人を殺害した後雪山に逃げました。アスハル所長は同僚を率いて馬に乗って追跡し、5日後その容疑者を逮捕しました。記者のインタビューに対し、アスハル警官は「われわれにとって最も喜ばしいのは、刑事事件を解決することだ。去年6月25日、殺人事件があった。公安省から事件を解決するよう要求されて、われわれはとてもプレッシャーを感じていた。7昼夜を経て、事件が解決し、われわれは非常にうれしかった」と述べました。
2004年7月アスハル所長はショルブラク鎮派出所からアレルトベ鎮派出所所長に転任しました。当時地元の治安状況はあまりよくありませんでした。けんかや賭け事、窃盗事件が時々ありました。このような局面を変えるため、アスハル所長は警官たちを率いてパトロールを強化すると同時に、民衆たちに彼の携帯電話番号と派出所の電話番号が書かれた連絡カードを配りました。
アスハル所長と警官たちの努力により、地元の治安状況は著しく改善されました。もともとは治安事件が毎日起こっていましたが、毎月1回か2回に減少しました。
十字路に位置するアレルトベ鎮には地元で最大の家畜取引所があります。過去、近くの村から盗んだ家畜をここで販売する違法者が後を断ちませんでした。
アスハル所長は家畜の窃盗事件を解決すると決意しました。これらの窃盗事件は普通夜に発生する傾向にあったため、アスハル所長は警官たちと共に、徹夜で野原での監視を行ったり、家畜を盗まれた家庭へ行って手がかりを調べたりしました。
こうして、半年の間に、周辺の各地で3つの犯罪グループ、123人の容疑者を逮捕しました。
新疆で史上最悪の家畜窃盗事件が解決されました。地元の民衆は相次いでアスハル所長に感激の意を表しました。
現在、アレルトベ鎮の民衆は夜家畜が盗まれることを心配しなくなり、ぐっすり眠れるようになりました。地元の治安状況はますますよくなり、住民たちはこれまでずっと求め続けてきた安定して調和のとれた生活を送っています。
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