毎年の八月と九月は新疆旅行の最適なシーズンです。この時期は西域では気候が涼しくなり、果物が実っています。
新疆は天山山脈を境に南と北が分かれています。各観光スポットは離れていますが、観光客が集まるタリム盆地とジュンガル盆地の周辺には、オアシスが散在しています。新疆では北部は雨量が多く、緑も多いです。逆に南部は周囲に山があるので、気候は乾燥して、は中国最大のタクラマカン砂漠があります。ここは気温が高いため、綿花や各種果物が多いです。
ウルムチ??トルファン
新疆へ行くには、まず首都のウルムチに行きます。「ウルムチ」はウイグル語ではなく、モンゴル語で、「美しい牧場」という意味です。実際ウルムチには、牧場があり見かけませんが、50キロ離れた南には菊花台と水西溝があります。また、100キロ離れたところに雪山が青い湖に映(は)える天池があります。ここはウルムチ一の絶景で、見逃せない場所です。
また、ウルムチ市内にも観光スポットがあります。それは「二道橋」にある世界最大の「バザール(市場)」です。ここは西域風情や、民族グルメが集まる場所で、各種少数民族の手工芸品もたくさんあります。
さらに民族情緒豊かな場所と言えば、ウルムチから100キロ以上離れたトルファンです。市内には葡萄棚が蔭をつくる歩道、千年にわたる西域の水文化を表す「坎児井」展覧館、中国唯一の柱と軒がない建物の蘇公塔があります。郊外には『西遊記』でおなじみの「八百里火焔山」のほか、紀元前に建てられた高昌交城と交河故城があります。トルファンに来て、必ず行く場所はもちろん「葡萄溝」です。この葡萄溝は5キロほどあり、ワインの醸造工場や葡萄を乾かす「(日京)房」がよく見られるほか、西部少数民族の音楽を全国的に広めた音楽家王洛賓の記念館があります。
トルファンへ行くには、7月なら砂に体を埋(うず)める「砂療法」も体験でき、これはリューマチに効くと言われています。8月、9月には、葡萄祭りの期間中で、トルファンの名物、種なし葡萄「無核白」を思い存分堪能することができます。(続き)
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