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紫禁城の新しい観光場所
   2006-01-04 10:53:47    cri

 紫禁城は15世紀初めごろに建造され、北京の中心部に位置する、敷地面積72万平方メートル、宮殿数9000室以上ある、中国、ひいては世界で最も大きく、最も完全に保存された宮殿建築群です。明、清両時代の皇帝が式典を行い、政務を処理し、皇后並びに数多くの妃などが住んでいた場所です。しかし、今まで紫禁城の中の半分以上のところは非公開となっていたので、残念ながら、観光客は宮殿の一部しか見られませんでした。  

 紫禁城の全貌をみせようと、2002年から中国歴史上最大規模の紫禁城修繕工事が始まったのです。この工事は二つの段階に分かれて、2008年のオリンピック開催までに、真ん中にある太和殿、乾清宮及び東西六つの宮殿の修復を完成し、2020年に、あらゆる建築物の修復を終えるということです。

 2005年10月に工事が終了した武英殿はすでに見学できるようになりました。紫禁城に入って、左へしばらく行くと、武英殿が見えます。ここは一時皇帝が住んだり、大臣と会ったりしていた場所でしたが、その後、「書局」(本の印刷場のようなところ)となったのです。清の時代に編纂された千種類以上の典籍の大部分はここで版を彫って、印刷したそうです。

 武英殿の特徴は、金色に輝くところなんですが、実はその軒先に貼ってある金箔には、だいぶ工夫が施されたのです。その金箔の厚さはもともと0.012ミリメートルだったんですが、今の製造技術で作った金箔はここまで薄くなると、老化や変色しやすく、またひどい場合、破損したり、剥げ落ちたりします。そこで、工事に参加した専門家が研究した結果、金箔の厚さを0.015ミリメートルに厚くして、この問題を解決したのです。

 今回、武英殿修繕に使った木材は東北産の落葉松の木で、瑠璃瓦は北京西郊外の門頭溝から運ばれてきたものです。また、これまでの修繕では瑠璃瓦の釉(うわぐすり)が40%破損すると廃棄しましたが、今回はこれら瓦に釉を塗りなおして、再び焼いて使用しました。また、上絵の顔料も鉱物顔料で、色が鮮やかになるほか、耐久期間も長くなります。

 今回の修繕によって、武英殿の外塀と柱に鮮やかな赤い漆が塗られましたし、屋根も新しい瑠璃瓦を変えました。それに、門、殿堂と東西両側の殿堂の軒の絵も新たに書き直されました。しかし、比較的よく保存された軒の内側の絵はしっかり残されています。

 今の武英殿は古い書籍や善本、そして書道や絵画作品の展示場となっています。
 

 実は武英殿の修復は紫禁城修繕のテスト工事に過ぎません。今、紫禁城のほかの修復工事が進んでいるところで、北東隅にある倦勤斎の修復工事もそろそろ終わるそうです。 皇帝の娯楽場だった倦勤斎の面積は数百平方メートルしかありませんが、天井と西、北の壁に貼ってる絵はとても有名です。清の時代では壁に絵を貼ることは通常の装飾法だったのですが、これらの絵はヨーロッパの教会堂の天井に書くような絵を真似したもので、当時としては珍しいです。今回修繕工事に携わった紫禁城博物院の許文静女史はこれについて「これは非常に珍しい環境芸術の例で、中国伝統芸術には類似のものはないです。描き方から見れば、これは明らかにヨーロッパ風の作品です。」と教えてくれました。実はこのような西洋絵画の技法を取り入れた古代建築物は今、北京ではこの一箇所しかないそうです。

 中国、アメリカ、イタリアから来た7人の専門家による倦勤斎の修復工事は最終段階に入っています。

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