昆明は中国の西南部にある雲南省の省都で、"春の町"と呼ばれるほど気候が穏やかで、一年の平均気温が15度ぐらいです。昆明には石林や、湖、お寺など有名な観光地がたくさん集まっています。
昆明の料理は雲南料理に属し、有名な山東料理、四川料理、広東料理、福建料理、中国八大料理、江蘇料理、浙江料理、湖南料理、安徽料理など八大料理と違って、地元では「雲南料理の最大の特徴は"特徴がない"」と言われています。つまり、四川料理の辛さ、広東料理の甘さ、山東料理の塩さなどの味はすべて雲南料理で味わえます。したがって、軽食もそうです。
昆名市中心の南坪歩行者天国の近くに軽食の町があります。700メートルぐらいの町の両側には飲食店がぎっしり並んで、毎日市民や観光客でにぎわっています。そこには、昆明の人の日常生活では欠かせない暖かい「過橋米線」が食べられます。「過橋米線」は、主にスープや、米で作った面みたいなものと様々な調味料で作ったものです。「米線」をどんぶりに入れ、鶏の油や、胡椒をかけてから、鶏肉や、かもの肉、スペアリブなどで煮たスープをどんぶりに入れます。それから、まず生の魚の肉、豚肉、鶏肉などの肉類を入れ、箸でゆっくり動かします。肉が出来上がった後、次々とチャーシューや、エンドウ、にら、ほうれん草、湯葉、米線などを入れます。最後に、醤油などの調味料を加えれば、美味しくて栄養たっぷりの「過橋米線」ができあがりです。
「過橋米線」のほかに、またジャスミンの花と卵の炒めものや、焼き茄子、コウボウトンカツなどの軽食もがあります。
そのうち、「大救駕(皇帝を救う)」はというのはご飯と各種類の野菜や、肉と一緒に炒めたものです。それにまつわる物語もあります。清の時代、明朝の最後の皇帝である永歴は雲南の西部に逃亡しました。ある日の夜、お腹がすいた永歴皇帝は、ある農家に着きました。農家の主人はご飯と野菜、肉などを炒めて、永歴皇帝に食べさせました。永歴皇帝は食べた後、「これは朕の命を救った」と称えました。そこで、地元の人はこの炒めたものを「大救駕」を名づけたそうです。
このほかに、各種チャーハンも安くておいしいです。地方の特色のある料理を食べながら気軽に隣にいる地元の人々と触れ合うことも旅の楽しみです。
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