「1+1」の番組のテーマはいろいろあります。趣味、電子ゲーム、料理の作り方、目の不自由な人のために開発された新商品などあります。たとえば、漫才が好きな(2)視覚障害者が多いことを知り、漫才師や孫悟空の出演者、歌手などを取材しました。そして、全国各地からのリスナーが、書き込みを通じて、ゲストに質問したりしています。「テレビドラマでは、前半5回までの孫悟空の声優とそれ以降の声優が別人でしょう」、「あなたの身障者向けの電子ゲームの開発によって、悔しい失敗が亡くなりました」のようなほほえましい質問もあれば、「漫才師になりたいですけど、どこに投稿すればいいですか」「歌手になりたいですが、どうすればいいですか」などと、ゲストと楽しく交流する内容もあります。
パラリンピック期間中は、毎日1時間程度の特別な番組を制作しています。携帯電話を利用して現場の音をたくさん入れるように工夫しています。たとえば、バスケットボールを現場リポートをするとき、ボールが床に当たったり、ゴールに入ったときの音は多めに入れます。それから、選手が走るとき、運動靴が床と摩擦するときもはっきり入るようにしています。「目の不自由な人にとって、これらの音は毎回毎回違い、戦うときの雰囲気が伝わってくる。臨場感に満ちている」と、現場取材に当たる楊青風さんが話しました。
また、全国各地の放送局にも番組を提供しています。身障者の頑張りぶりを紹介する「手本」、パラリンピックに関する「パラリンピックが好きになった」などが好評です。
視覚障害者として、北京のバリアフリー整備にもアドバイスしています。バリアフリーの通路を作るとき、地面はすべすべのほうではなく、ざらざらのほうが安全などです。五輪が終わり、パラリンピックの準備でスタッフが組織委員会に呼ばれ、会場やメディアセンター、選手村を体験しました。その際、共同エリアや食堂などに低めの椅子を追加するよう、提案しました。というのは、この椅子を利用すれば、車椅子の記者や選手とほぼ同じくらいの高さで話し合え、気軽に交流できるからです。この提案も採用されました。
「パラリンピックの開催で、リスナーが著しく増え、書き込みが読みきれないほどです。パラリンピックが終わったら、社員を募集し、番組の内容を拡充していくつもりです」と金鈴さんが話してくれました。
また、日本の視覚障害者に対して、「何をやっても第一歩が難しいです。余り考えないで始まれば困難はなんとなく乗り越えられます。同じ視覚身障者により多くの情報を提供できます」と、日本でも一日早く視覚障害者向けのオンラインラジオが始まることを期待しました。
「1+1」のアクセスは、www.yijiayi.org。
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