いのしし年が過ぎ去ろうとしています。この一年間、北京オリンピック関連の行事が次から次へと行われためか、(1)例年より出来事が多かったような気がしました。
まず普段の暮らしでは、こんなことがありました。今年のいのしし年は、「金のいのしし年」という言い伝えがあることから、年初から、妊娠や出産のブームがありました。北京の病院では、この一年間、婦人科が最も忙しいところとなり、出産科は、予約しないと、入院が難しくなるほどでした。そして、バス、地下鉄、スーパーなどでは、毎日は数人の妊婦の姿を見かけていました。
それから、夏に入りますと、数年間(2)低迷していた株市場が好調になりました。市内の株式取引所はにぎやかになり、「誰々さんが株の売買で高級車を買ったよ」といったやり取りを、良く耳にしました。さらに、ファンドへの投資も熱くなりました。ファンドを銀行で買えるので、朝9時に開業するのに、早くも8時から長い列が並んでいました。いつもお年寄りの姿が多く見られました。上海株価指数も年始の2800ポイントから3000、4000ポイントへと、(3)トントン拍子で上昇し、今は、5000ポイントの水準で定着しています。
北京オリンピックに関しては、競技場の建設、メダルやトーチのデザイン、ボランティアの募集、チケットの予約販売などが、人々の注目を集めてきました。北京オリンピックを迎えるためのプレ大会(4)「グッドラック北京」も、4月1日から次々に行われました。北京では8月から特に多くの種目の競技が始まり、今も続いています。
このほか、中国共産党第17回全国代表大会、温家宝首相の訪日、中日文化スポーツ交流年の催しのほか、上海国際芸術祭、長春の冬季アジア大会、上海スペシャルオリンピックスなど重要な行事が連続して行われました。
このため、今年の中国国際放送局の仕事は、息をつく間もなく、次から次に迫ってくるような気がしました。さらに、日本語部としては、(5)ネット対話というインターネットを利用した新しい形の番組を、「春、夏、秋、冬」と4回作り、今月24日の「冬」の番組で、全部無事に終了しました。スタッフ全員がほっとしています。
今年は、いのしし年にふさわしく、よそ見をせず、大きな出来事の報道に精一杯取り組んだ人が少なくなかったと思います。そして、今は、この年とさようならをしようとしています。私個人としては、大変なこともある一方、楽しいこともあり、まずまず充実した一年でした。
(文:朱丹陽)
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