韓国の中央銀行である韓国銀行は27日、政策金利である基準金利を0.75%引き下げて、4.25%とすることを発表しました。
引き下げ幅は過去最大となっています。
韓国銀行は今月9日にも、基準金利を0.25%を引き下げたばかりでした。
韓国銀行の李(イ)成(ソン)太(テ)総裁は「内需の下振れ、輸出の鈍化、金融不安などに対応して、利下げを続ける可能性がある。一方、インフレの上昇を警戒している」と述べました。
28日、韓国の株式市場と為替市場はいずれも急落し、国際市場への信頼回復がなされていないため、緊急利下げも効果が見られていません。
今年9月、アメリカ発端の金融危機が世界に拡大し、外国資本は40兆ウォンをドルに両替して韓国の株式市場から脱出しました。韓国の外債は2000億ドルを超えています。
原油と原材料の価格高騰で今年1月から9月までの9カ月間、韓国の貿易赤字は146億ドルに上りました。
世界的な信用の緊縮で韓国の金融機関と輸出企業の資金調達が困難となり、国内市場が縮小するとともに、ウォンの流動性が悪化し、中小企業の経営も難しくなっています。
韓国政府はドルの流動性を改善するために、銀行の短期外債に1000億ドルの債務保証を付与し、外貨準備から300億ドルを銀行と中小企業に供給しました。
GDP・国内総生産の5分の1を占める建築業に9兆2000億ウォンを支援し、中小企業への貸出額(かしだしがく)を8兆5000億ウォンに引き上げるとともに、韓国銀行は10兆ウォン規模の国債発行を決めました。
国会での予算演説で、李(イ)明(ミョン)博(バク)大統領は「減税、規制開放、財政支出拡大を通じて流動性を供給し、市場への信頼回復に努める。韓国の外貨準備高は2400億ドルで、ドル不足に対応できる。原油価格は下落しており、貿易赤字が第4四半期にも緩和される見通しである」と述べました。(ジョウ)
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