第7回ASEM首脳会議が25日北京で閉会しました。会議では「対話と協力、相互利益とウィンウィン」というテーマの下で、多くの声明と協力提案を採択しました。これは複雑な国際情勢の下でアジアヨーロッパ両大陸が多くの同じような問題に直面し、双方が協力の強化、新たなパートナーシップの樹立に取り組んでおり、アジア欧州の協力は両地域の国と人民に幸福をもたらす一方で、世界に大きな影響を及ぼすことになります。今日のこの時間はこれについてお伝えしましょう。
ASEM首脳会議はアジアとヨーロッパの間の最高レベル、最大規模の政府間フォーラムとして、1996年に始まってから、政治対話、経済協力、社会文化交流という三大分野で著しい成果を収めてきました。第7回ASEM首脳会議は国際金融情勢が深刻化しつつある背景の下で開かれました。EU・欧州連合のセルジュ・アボウ中国駐在大使は
「私たちは多くの似通った問題を抱えている。ヨーロッパとアジアはいずれもエネルギー消費型大陸であり、金融危機や地球温暖化、環境改善それに国内政治の安定といった問題に直面している」と述べました。
中国現代国際関係研究院欧州研究所の馮仲平所長は「ここ数年、経済のグローバル化と世界の多極化が急速に進んでいる。アジアとヨーロッパの共同利益が増えている一方、共通して直面する問題も多く存在している。両大陸が協力をより強化し、パートナーシップを一層深めなければならない状況はさらに差し迫ったものとなっている」と述べました。
アジアとヨーロッパにとって、世界規模で広がっている金融危機は直面している最大の課題となります。今回の首脳会で採択された「国際金融情勢に関する声明」はアジアとヨーロッパが連携し、世界金融危機に対応する決意を示しました。中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英所長は「今回のサミットは危機に立ち向かう決意を金融市場に示した。今、ウォール街から始まった金融危機はすでにヨーロッパ市場まで広まっており、今度は新興市場を脅かしかねない。アジアと欧州が協力することで新興市場への波及を抑制できるだろう」と指摘しました。
ASEM首脳会議では金融危機対応のほかに、食糧安全や災害救援協力、持続可能な発展、気候変動、異なる文明の対話など問題について討議を行い、「持続可能な発展に関する北京宣言」、「第7回アジア欧州首脳会議議長声明」などの声明および17の協力提案を採択しました。両大陸は協力を強化し、共同で難関を乗り越える決意を示しました。
第7回ASEM首脳会議の主催国として、中国は会議の成功のために寄与しました。胡錦濤国家主席は「中国は金融危機に対応するために力を尽くし、一連の重要な措置を講じた。中国経済が発展を維持しつづけることが、世界金融市場の安定と世界経済発展にとって大きな役割を果たしている」と指摘しました。
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