国連安保理は27日、イランに核開発の停止を義務付けた過去の決議を「遅滞なく完全に順守する」よう求める決議案を全会一致で採択しました。この決議には新たな制裁措置は盛り込まれていません。
今回の決議では、2006年以降採択されたイラン問題に関するすべての決議に定められた義務をイランが完全に履行するよう求めるとともに、IAEA・国際原子力機関の決定に従うよう要求しました。また、決議は国連が引き続き制裁と交渉に結びつく措置を講じ、交渉によってイラン問題の早期解決に努めていく意向を示しました。
ロシアのチュルキン国連大使はこの決議が採択された後、「決議は強い政治的サインを示した。イラン問題の政治的解決のために国際社会は積極的に行動しなければならない」と述べました。
一方、決議採択に先立ち、イラン最高安全保障委員会のジャリリ事務局長は「この新たな決議は建設的なものではない。また、世界の平和と安全の維持にも役に立たない」と指摘しました。
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