温家宝首相は23日ニューヨークに到着し、アメリカの友好団体が開いた歓迎レセプションに出席し、「前の事業を受け継ぎ、将来の発展に道を開き、中米関係のより美しい将来を切り開く」と題して演説しました。演説の中で、温家宝首相は中米友好のエピソードを話し、アメリカの大統領選後の中米関係にも触れました。温家宝首相は「アメリカの大統領選の結果がどのようになっても、中米関係は進展し続ける」と信じています。
23日に開かれた歓迎レセプションは、米中関係全国委員会、米中貿易全国委員会、アメリカ商会など10数の対中国友好団体が共催したもので、アメリカのイレーン・チャオ労働長官とキッシンジャー元国務長官を始めとするアメリカ各界の500人余りが参加しました。
温家宝首相はまず過去数年間の中米関係の発展を振り返り、両国の政治、経済貿易など分野における協力強化の事実と数字を挙げた上で、中米友好のエピソードを紹介しました。例えば、四川大地震発生後、被災地でアメリカの若者ボランティアと出会ったことやアメリカシンクロナイズド・スイミングの選手たちは、「謝謝你、中国!」(ありがとう、中国!)と書いた横断幕を持って国家水泳センターの「水立方」に現れたことなど。これらのエピソードは席上の人々を感動させました。
一ヵ月後、アメリカの大統領選が行われる予定です。これを受けて、温家宝首相は「誰が次期大統領に就任しても、中国はアメリカと建設的協力関係を維持、発展していきたい。誰が政権を握っても、両国の関係は進展し続けることが、歴史の流れであり、逆転することができない」と述べました。
温家宝首相はまた「私は中米関係に自信を持つのは両国が広範な共同利益を持ち、協力の分野と意義がすでに両国の範囲を超えて、全世界にも重要な影響を及ぼすためだ。しかし、最も重要なのは、中国の発展が平和の発展であり、いかなる人の利益を脅かすことにならないためだ」と述べました。
温家宝首相はまた「台湾問題は一貫して中米関係の最も重要かつ敏感な問題である」とした上で、「歴史の経験は中米関係の発展が順調であるかどうかは台湾問題への対応が妥当かどうかにかかっていることを証明していた。われわれはアメリカ側が一つの中国の政策を堅持し、中米間の三つの共同コミュニケを遵守し、台湾独立に反対し、海峡両岸関係の改善を支持してほしい。これは海峡両岸の人民や両国関係それに世界平和にも有利だ」と指摘しました。
一方、イレーン・チャオ労働長官とキッシンジャー元国務長官はそれぞれ挨拶し、北京五輪の成功を祝賀し、「米中協力の強化が世界の平和と安定にきわめて重要である」と強調しました。イレーン・チャオ労働長官はその際、「アメリカがまもなく大統領選を行い、誰が政権を握っても、新しい指導者は中国とのハイレベルの接触を保ち、両国のため相互理解と交流の架け橋を作る必要がある」と述べました。
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