中国水利省の関係者は2日北京で、「四川大地震の被災地が増水期を安全に過ごせるよう、現在、地震で損壊した水利プロジェクトの応急補修に取り組むと同時に、堰止め湖の災害防止対策を加速している」と述べました。
7月1日から、四川大地震の被災地は増水期に入りました。気象台によりますと、今年被災地の降水量は例年より明らかに多くなるということです。地震の影響で、被災地のダム、水力発電所、堤防などの洪水防止能力が降下し、土砂崩れでできた堰止め湖はなおも存在しています。このため、被災地の洪水防止作業は困難に直面しています。
中国水利省の矯勇次官は、「関係部門は被災地の洪水防止を重視している。一連の措置をとり、発生する恐れのある洪水災害に対応する」と述べた上、「まずは、これら水利施設に対する検査を行うこと。3280人の技術者を全国から緊急に集め、被災地に派遣した。二つ目は、災害に対する各段階の責任を明確にすること。三つ目は、防災と洪水防止の緊急措置を実施すること。四つ目は、地震で損壊した施設に対して緊急補修を行うこと」と述べました。
水利部門は、ダム、発電所、堤防などを全力で補修しています。四川省で被害を受けた1800余りのダムはすでに80%が緊急補修されました。
これらの措置が実施されたほか、すべての損壊したダム、発電所は水位を下げるか水を全部排出しました。また、損壊したダム、堤防に対する観測、警報体制を整え、住民の緊急避難対策案が作られました。
地震でできた大量の堰止め湖に対して、水利部門は、「安全、科学、迅速」という原則に基づき、作業を進めています。四川大地震でできた規模の大きい堰止め湖は35箇所あります。そのうち、一番危険な唐家山堰止め湖は各方面の努力を経て、6月11日に排水路建設が終わりました。専門家によりますと、唐家山堰止め湖で残っている堰は全体的に安定しており、新しく形成された川は大規模な洪水を通過させる能力があるということです。その他の堰止め湖の排水路建設も順調に進んでいます。現在、被災地の堰止め湖の排水路建設はほぼ完了しました。
水利省の矯勇次官は、「増水期の到来に伴い、次の問題は洪水防止作業になる。ダムや堰止め湖について、引き続き重点的に注意を払うべきだ」、「地震で損壊したダムを全力を上げて補修する。堰止め湖については、増水期が来る前にすべて解決しなければならない。堰止め湖の高水位と増水期の降雨はより大きな危険をもたらすだろう。現在我々はこれを解決するため努力している」と述べました。
一方、関係部門は予報警報活動を重視し、天気や増水状況を観測して、予報や警報を速やかに発表することにしています。また、住民の避難対策を策定し、万が一の場合、着実に実施することにしています。
(翻訳:ooeiei)
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