|
中日の専門家が受講者からの質問を聞き取っている |
中国の住宅・都市農村建設省と日本のJICA・国際協力機構が共催した四川大地震に関する中日復興協力セミナーが1日、北京で開催されました。2日間にわたるこのセミナーには、両国の政府関係者や専門家らおよそ100人余りが参加しています。
セミナーが始まる前に、四川大地震の犠牲者に30秒間の黙祷が捧げられました。
黙祷の後、中国の住宅・都市農村建設部・村鎮建設弁公室の李兵弟主任が挨拶に立ち、四川大地震が発生した後、日本政府と国民が提供してくれた支援に感謝の意を表しました。JICAの古賀重成(こがしげなり)所長と日本大使館の香川剛広(かがわたけひろ)公使もそれぞれ挨拶しました。
このセミナーには、被災地の復興計画を立てる中国側の専門家のほか、1995年の阪神淡路大震災と2004年の新潟中越大地震の復興に参加した日本側の専門家も出席しています。
被災地の全体的な復興計画を担当する中国都市計画研究所の尹強所長は基調講演の中で、復興計画の基本方針と戦略などを紹介し、その中で生態環境を保護するとともに、産業構造も改良すること。また、学校、病院と福祉施設を最優先で建設し、現地住民のこれからの持続可能な生活を重視することを明らかにしました。
新潟県長岡市の森民夫市長は中国語で四川の被災者に対する哀悼の言葉を述べた後、新潟県の中越地震における経験と教訓を紹介しました。
日本の関係者は、「これまでの震災で数々の失敗も成功も経験してきた。その経験を今回の四川大地震からの復興に少しでも生かしてもらいたいと心から願ってる」と話していました。セミナーでは、専門家と受講者との質疑応答も行われました。
なお、セミナーが開催されたこの日、20人余りからなる日本政府の専門家代表団が四川省を訪れ、被災地での現地視察を行っています。(取材・文:姜平)
|