四川大地震の発生を受け、被災地の生活用品や救援物資の供給を確保するため、中国商務省はただちに緊急案を実施しました。物資の輸送を強化するなどしており、現在、被災地の市場供給と商品価格は安定しつつあります。
中国国務院報道弁公室は22日、記者会見を開きました。その際、陳徳銘商務相は「四川大地震の発生を受け、商務省は直ちに1級緊急システムを実施しており、いろいろな方法で生活用品と救援物資を調達して、被災地の市場供給を確保している」と述べました。また、現段階における商務省の二つの主な任務について陳徳銘商務相は次のように述べました。
「まず、全国から物資を集め、四川省への十分な供給を確保すること。次は、できるだけ早く商業ネットワークを回復させることです。22日午前までに、四川・甘粛・重慶にある1万7000店あまりがすでに営業を再開しています。今月末までには、県クラス以上の場所ですべての商店の営業再開を目指します。」
また、陳徳銘商務相は「現在、成都など大都市の市場供給は十分であり、ほかの市や県につながる物資輸送ルートもほぼ確保できている。当面の問題は、最も不足している物資や商品を奥地にいる住民に届けることである」と述べました。
「各企業は様々な形で、物資や商品を末端地域にいる住民に届ける努力をすべきです。車やオートバイなどが入れない場所には、馬や人力で届けるべきでしょう」
陳徳銘商務相は「被災状況によって、商務省は3100余りの村を商業ネットワーク回復重点地域に認定した。回復に向けた対応は、地域や被災レベルによって異なる」と述べました。
また、商務省は全力で被災地の市場供給を確保すると共に、国際援助の受け入れを担当しています。商務省国際局の張克寧局長は次のように述べました。
「地震発生を受け、ただちに関係国際組織や外国政府の中国駐在機関に報告しました。13日からは、義捐金を受け付けており、インスタント食品やテント、医療用品など必要な救援物資を被災地に送りました」
また、張克寧局長は「被災地の復興にあたっては、商務省は引き続き国際援助機関と密接に協力し、被災地の物資供給と関係プロジェクトを援助していく」と述べました。
なお、陳徳銘商務相は「四川大地震は現地に大きな損失をもたらしたが、全国の市場供給に与える影響はそれほど大きくない」とした上で、このように述べました。
「確かに、四川省はわが国の米や肉、油の重要な産地の一つです。しかし、今回の被災地は主に四川省北部の山間地区で、国内市場には大きな影響をもたらしていません。現在、中国には穀物や油、肉の十分な備蓄があります。夏の時期、穀物の収穫や油の生産状況は良好な見込みです」
陳徳銘商務相は「現在までに、四川大地震は中国の輸出にさほど影響していない」としています。
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