ロシアのキスリャク外務次官は19日、モスクワで「ロシアは、アメリカがヨーロッパに設置するミサイル防衛システムはロシアへの脅威だと見ている」と述べました。また、ロシア軍のバルエフスキー参謀総長はこの日、「ロシアは、国家安全を守るため、必要な場合は、核兵器を使う可能性がある」ことを明らかにしました。
キスリャク外務次官は、この日ロシア軍事科学院が開催した会議で、「チェコとポーランドにミサイル防衛システムを設置することについて、アメリカはイランから発射される可能性があるミサイル攻撃に対応するものだと表明したが、ロシアはそうした説明を信じることは出来ず、アメリカのミサイル防衛システムはロシアへの脅威として見ている」と述べました。また、キスリャク外務次官は「アメリカの一連の行動は世界戦略の安定を脅かしている。ロシア外交の主な任務は、ミサイル防衛システムなどの問題についてアメリカと協議していくことだ」と語りました。
同じ日、ロシア軍事科学院の会議の席上、バルエフスキー参謀総長は「ロシアは、いかなる国も攻撃することはない。しかし、ロシアと同盟国の安全を守るため、必要な場合はロシアは核兵器を含む軍事力を行使することを西側諸国は知るべきだ」と強調しました。(翻訳:katsu)
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