ここ数年、中国とヨーロッパやアジア諸国との経済貿易交流が進み、国家間の鉄道輸出量も増え続けています。経済貿易の発展によってもたらされた多国間の鉄道輸送活動に適応するため、中国はユーラシア鉄道と汎アジア横断鉄道の建設を積極的に推進しています。今日のこの時間はこれについてお話しましょう。
9日、1年間にわたる準備活動を経て、ユーラシア横断鉄道のテスト輸送列車が起点となる北京駅を出発しました。列車は今月下旬に終点駅となるドイツのハンブルグ市に到着する予定です。列車は中国、モンゴル、ロシア、ベラルーシ、ポーランドを経て、ドイツまで総延長10000キロ、18日間かけて走ります。ユーラシア鉄道はコンテナ輸送を中心とするもので、正式に輸送すれば、中国からドイツまでの輸送時間は海上輸送に比べて半分以上短縮されるということです。
ユーラシア鉄道中国側のコンテナ輸送代理会社・中国連合国際コンテナ輸送有限公司の責任者・鄭明理氏は「テスト輸送が終わった後、ユーラシア横断鉄道は年内に正式輸送を開始する見込みだ。中国の関係部門は今年、ユーラシア鉄道による輸送の安全確保に力を入れる」とした上で、「今はまだ運行回数を定められない。今後、この鉄道を完全なものにするため、多くの問題を解決しなければならない。例えば、一部の国の鉄道設備がまだ完備していないことや同じ国でも税関制度が異なることなどもある。中国の劉志軍鉄道相と関係国の鉄道部門の閣僚はこのほど北京で協議を行い、問題の解決とユーラシア鉄道の発展について討議した」と述べました。
また、ユーラシア鉄道の発展について、中国、モンゴル、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツの6カ国の鉄道部門の責任者はこのほど、北京でユーラシア鉄道の協力に関する覚書に調印しました。
ヨーロッパの国と連携して、ユーラシア鉄道を建設するほか、中国はASEAN・東南アジア諸国連合と汎アジア横断鉄道を建設することに力を入れています。汎アジア横断鉄道は中国西南部の都市・昆明を出発し、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジア、マレーシアを経て、シンガポールまで走る総延長5500キロに及ぶ鉄道です。この鉄道が完成した後、中国の鉄道網を経由し、アジア北部のモンゴルやロシアのシベリアと結ぶことができます。そして、建設中の中国、キルギスタン、ウズベキスタンの3カ国の鉄道網を通じて、中央アジア鉄道と結ぶことができます。汎アジア鉄道の建設は鉄道沿線国の経済貿易交流を大いに進めることになります。
中国の劉志軍鉄道相は「今年、中国は周辺諸国との交流と協力を強化し、汎アジア鉄道の建設を積極的に進める」と述べました。
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