世界の屋根を貫いたチベット鉄道は、全長2000キロで、7月1日から運行を始めます。インドの著名な戦略学者ラジャ・モハン氏は、このほど、「中国西部の開発戦略の推進、特にチベット鉄道の完成と開通は、中国とインドとの境界線地域の貿易関係発展のチャンスだ」と述べました。
ラジャ・モハン氏は中国政府の招きで、これまでに2回チベットを訪問しています。ラジャ・モハン氏は、中国西部の開発は中国とインドとの貿易関係の発展にプラスになるとしています。
「中国とインドは良好な関係を持っているため、中国の西部地区とインドの協力が可能だ。中国のチベットは南アジアに近く、中国の西部の省と自治区はインド東北部地区との協力で将来は明るい。中国の西部開発で、チベットは急速に発展してきて、チベット、新疆ウイグル自治区、雲南などはインドとの貿易が可能になる」と語りました。
ラジャ・モハン氏は、さらに、中国とインドは、中国西部とインド北部の道路を連結することを提案しました。「中国とインドの境界線地域の道路が整備されるにともない、中国とインドは境界線近くの道路を連結する必要がある。チベットをアジアの鉄道交通網の要衝とすれば、アジア各国の道路交通網を連結することが出来る。ヒマラヤ山脈が道路網の建設にとって障碍となるが、中国西部と、インドが計画中の国境線近くの道路網を連結することは可能だ。その時、中国西部と南アジア地域がインドとの貿易活動でもっと便利になる。中国とインド東北部の開発の将来は明るい」と述べました。
ラジャ・モハン氏は、最後に、「インドは、チベット鉄道の開通を脅威とはみていない。中国とインドの経済発展が世界経済に新しいチャンスを与えている」と強調しました。「チベット鉄道の終点はラサだ。この鉄道は中国西部、インド北部、コルカタ地区の貿易活動にチャンスをもたらす。中国とインドは敵になる必要はない。両国はいくつかの分野で競争しているが、これらの競争が健全であれば、心配することはない。中国とインドは、ハイレベルな政治対話を通じて、競争の中で現れる問題を解決するメカニズムを構築しなければならない」と語りました。
(翻訳:ハルオ)
|