アメリカの専門家チームは朝鮮のヨンビョン原子炉の核無能力化のため、9日、朝鮮へ出発します。これは6ヵ国協議の第2段階会合が3日採択した「共同声明を実施する第2段階の行動」という協定を履行するための第一歩です。
アメリカ国務省のキム・スンハン朝鮮部長が率いる各部門の専門家からなるチームは、北京経由で11日、朝鮮に到着する予定です。核無能力化の計画を策定するため、専門家らは朝鮮の高官とその方法やスケジュールについて交渉を行います。専門家は核無能力化の準備ができしだい、アメリカに戻りますが、適切な時期にまた朝鮮に戻って、作業を展開します。また、中国、韓国、ロシア、及び日本からの専門家が構成するチームも今月末に朝鮮に赴き、その作業を指導するとのことです。韓国外交通商省は「今回アメリカ単独で派遣する専門家チームの役割は、核無能力化の促進である。朝鮮と行なった協議の結果は今月開催が可能な6カ国協議で報告する」と明らかにしました。
今年9月、キム・スンハン朝鮮部長はアメリカ、中国、ロシアの専門家が構成する専門家チームを率いて、5日間にわたる朝鮮訪問を行ないました。期間中、専門家チームはヨンビョンの核施設を視察して、朝鮮の責任者と核無能力化の計画について討議しました。これに先立って、朝鮮は「共同声明を実施する最初の行動」の2.13合意文書に基づいて、7月15日ヨンビョンの核施設の稼動を停止しました。さらに朝鮮はIAEA・国際原子力機関を招いて、現場を視察し、核無能力化への第一歩を踏み出しました。
「共同声明を実施する第2段階の行動」に基づいて、朝鮮は今年12月31日より前に、ヨンビョンの核無能力化を実現し、また、すべての核計画を明確に報告します。これとともに、アメリカ側は核無能力化の実施を統括し、資金を提供します。その第一歩として、アメリカをはじめとする専門家チームは2週間以内に朝鮮を訪れ、核無能力化の準備を行います。
また、朝鮮とアメリカは「共同声明を実施する第2段階の行動」という文書を実施するために行動を取り始めています。朝鮮はアメリカの専門家チームの今回の訪問や核無能力化の具体的なやり方を討議することを認めました。朝鮮は今月中旬から45日間にわたる核施設の無能力化作業をはじめます。
しかし、関係者は「現在、具体的な核無能力化の方法はまだ決まっていない。朝鮮はウラン濃縮問題を現実どおりに説明できるかどうかはっきりいえない」と分析しています。(10/09 翻訳:Yin)
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