第9回AU・アフリカ連合総会が現地時間の1日午前、ガーナの首都アクラで開かれます。AUに加盟する53の国や地域から首脳クラスの代表が出席します。会議では、アフリカの一体化が焦点となります。
今回のAU総会は、ガーナのエンクルマ初代大統領が初めて提案した「アフリカの地域一体化」をめぐって開かれ、「アフリカ連立政府の建設」をテーマに議論が交わされます。しかし現在まで、アフリカ各国の首脳は、この問題について意見が一致していません。アフリカの一体化に賛成し、政府や軍隊、パスポートの統一を主張する人もいるし、地域の安全やインフラ整備を強化してから地域の一体化を検討するという人もいます。
ガーナのクフォー大統領やリビアの最高指導者カダフィ氏は、地域一体化の推進を主張し、「アフリカ合衆国」の建設を唱えています。カダフィ氏は、今回のAU総会に先立って、マリやギニア、シエラレオネ、コートジボワールを訪問し、これらの国の指導者に、アフリカ連立政府およびアフリカ合衆国の建設という構想への支持を求めました。また、ギニアの首都コナクリとコートジボワールの都市アビジャンで、一般市民向けに講演を行い、「アフリカで連立政府や、200万人からなる軍隊を組み、統一した貨幣やパスポートを発行して、強くて大きな「アフリカ合衆国」を建設することを主張しました。
これと同時に、アフリカの多くの民間組織は、地域一体化や連立政府の建設を声援しています。6月30日、アフリカの100あまりの民間組織は共同コミュニケを発表し、アフリカ諸国に対して、お互いに国境を開放し、人的往来や貿易に自由を与えること、2009年から直接選挙によって、汎アフリカ議会を選ぶことを呼びかけました。
一方、アフリカ合衆国の建設を主張する声が高まっている中で、地域一体化を少しずつ、しかも段取りよく進めるべきだという国も多くあります。ザンビアのシカタナ外相や南アフリカのズマ外相はそれぞれ、「地域一体化に反対するわけではないが、この計画の実施にふさわしい準備はまだできていないようだ」という意見を述べました。
ところで、現在、AUにとって、アフリカ大陸の平和や安定を確保し促進することや、改革や貧困削減措置を実施することが依然として主要任務となっています。そのため、今回のAU総会では、地域一体化のほか、ソマリアとスーダン・ダルフールなど地域問題の対応や、新しいAU委員会の任命などについても議論されます。(翻訳:鵬)
|