2007年アフリカ開発銀行理事会年次総会が16日、中国の上海で開かれました。中国の温家宝首相は開会-式で、アフリカが自主発展能力を強化し、持続的な経済発展を実現するために、国際社会が協力するよう呼びかけました。また、中国政府は、双方の互恵共栄を目指して、ますます協力していくと述べました。

　アフリカ開発銀行は、アフリカ最大の地域金融機関で、加盟国の経済・社会発展の促進を目標としています。今回の年次総会は、アフリカ以外の地域では2度目、アジアでは初めての開催となります。今回の会議は、「アフリカとアジア：発展パートナー」というテーマで、主にアフリカのインフラ建設や地域一体化、貧困撲滅などについて話し合います。今回の会議は史上最大規模の年次総会となっています。

　今年の年次総会について、アフリカ開発銀行のカベルカ総裁は、開会式で次のように述べました。

　「アジアとアフリカとの経済関係は、悠久な歴史を持っており、特に過去5年間は急速な発展を遂げた。アジアは、成長スピードが世界で最も速い市場として、アフリカのライバルであると同時に、チャンスを与え、励ましてくれている。今回の年次総会では、双方が経験を語り合い、パートナーシップを向上させることができるだろう」

　ここ数年、アフリカの経済・社会はますます発展していますが、依然として問題が残っているのも事実です。これについて中国の温家宝首相は、「アフリカをより一層発展させるには、アフリカ自身が努力しなければならないのはもちろん、同時に、国際社会の支援も必要だ」と見ています。

　「国際社会、とりわけ先進国が、債務の減免や市場への参入、技術指導などを通して、アフリカを支援する必要がある」

　国際社会の一員として、中国はアフリカ諸国を積極的に支援しています。アフリカとの外交開始以来、900以上の支援プロジェクトを行ってきました。また、アフリカでとりわけ貧しい国々に対して、対中輸出ゼロ関税待遇を実施し、アフリカ商品の中国進出に便宜を与えました。そして、債務の減免も行っており、現在までに合わせて109億元の債務を免除しました。

　中国が1985年にアフリカ開発銀行に加盟して以来、双方の協力関係はますます拡大してきました。このような協力の拡大について温家宝首相は、次のように述べています。

　「中国政府は、アフリカ開発銀行を含む国際金融機関や世界の国々と協力して、アフリカの未来、そして調和の取れた世界の構築を目指して努力したい」 (翻訳：鵬)