中国の温家宝首相の招きに応じて、パキスタンのアジズ首相は今日（16日）から中国への公式訪問を開始し、ボアウアジアフォーラム2007年年次会議に出席します。前日の15日、アジズ首相は首相官邸で中国記者団のインタビューに答えました。今日の時事解説はこれについてお話しましょう。

　アジズ首相はその際「パキスタンと中国の各レベル、各分野での協力関係は時間の試練に耐えたものだ。パキスタン政府と国民は中国との友情に無上の誇りを感じている。パキスタン側は中国側との全面的な協力と交流を引き続き強化することを期待している」とした上で「両国指導者の交流の一部となる今回の訪問は双方の協力を更に強化することになる。訪問中、われわれは一連の重要な協定に調印し、科学技術、教育、銀行、インフラ、投資、エネルギー、国防それに安全など多くの分野で協力を行うことになる。これは必ず両国の協力分野を更に切り開くことになる」と述べました。

　アジズ首相はまた「訪問中、両国は政府間協定と20余りの覚書に調印する。今回の訪問は両国の交流史上、協定と覚書への調印が最も多い訪問となる。その他、双方の民間企業も20あまりの協力協定に調印する見込みだ」とした上で、「去年、胡錦涛国家主席がパキスタンを訪問した際、パキスタンと中国はパキスタン国内で中国企業を対象とする経済特区を設立することについて協定に調印した。今、パキスタン側は協定内容を実施し、経済特区の用地はすでに政府から許可を受けた。これからも中国からの投資者に優遇政策を与えることになる」と語りました。アジズ首相はまた、両国が調印した「自由貿易協定」を高く評価したうえで「経済と貿易の協力面で大きな潜在力を持っている」と述べました。

　「経済発展の面で、パキスタン側はエネルギーを必要としている。中国企業はわが国のエネルギープロジェクトへの入札に参加することができる。両国が調印した「自由貿易協定」は中国製品のパキスタン市場への参入に優遇条件を提供した」 と述べました。

　今回、アジズ首相は北京訪問の他に、四川省の中心地・成都市を訪れ、パキスタンの成都駐在総領事館の除幕式に出席することになっています。その後、アジズ首相はパキスタン代表団を率い、ボアウアジアフォーラム2007年年次総会に出席することになっています。ボアウアジアフォーラムについて、アジズ首相は「ボアウアジアフォーラムは各国が地域及び世界の経済発展と交流を進めるために良い場を提供した。パキスタンと中国の財界人が両国の経済貿易協力に新しい活力を注ぐことを期待している」とした上で 「パキスタンの民間企業は今回のフォーラムに全面的に関わり、中国の産業界と広範な連絡をとり、協力強化の可能性について討議を行う。これをきっかけに、両国の政府と企業は利益を得ると共に、経済を進めるフォーラムとして、ボアウアジアフォーラムは両国の経済貿易協力を更に発展させることになる」と述べました。