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中国人技術者3人が15日、パキスタンのバルチスタン州で、テロ襲撃を受けて死亡しました。パキスタンのムシャラフ大統領とアジズ首相は、それぞれこの襲撃事件を強く非難し「パキスタン政府は、法に基づいてテロリストを処分する」と表明しました。
現地時間の15日午後6時半ごろ、中国建築材料集団本社に所属する安徽合肥セメント工業設計研究院の中国人技術者6人が車に乗って作業現場から引き上げる途中、2台のオートバイに乗った銃を持つテロ組織のメンバー数人に車を止められ、銃を発射されました。これにより中国人技術者2人とパキスタン人のドライバー1人が死亡しました。また、中国人技術者1人が重傷を負い、病院に運ばれる途中で死亡しました。残った中国人技術者3人は無事でした。中国商務省の調べで、亡くなった中国人技術者は、それぞれ龍宏宝さん、魏建平さん、趙浜さんの3人だということがわかりました。事件発生後、テロ組織バルチスタン自由軍は事件との関わりを明言しました。
パキスタンのカラチ駐在の孫春業総領事は「そのほかの技術者は現在安全な場所にいる。すでに職員を現場に派遣し、遺体をカラチに運んだ」と話しました。
襲撃事件で無事だった技術者3人を含む中国人13人は中国のパキスタン駐在大使館の保護のもとカラチに移動しました。これら技術者たちは、パキスタンにあるセメント製造工場に技術支援を提供していました。バルチスタン州のほかに、安徽セメント研究設計院はパキスタンで合わせて5つのセメント生産に関する支援プロジェクトに参加していました。
孫春業総領事は「セメントの生産ラインの設備はほとんど中国が提供したものだ。技術者たちは設備の設置、生産、調整などに立ち合っていた」と述べました。
事件発生後、胡錦濤主席と温家宝首相は中国のパキスタン駐在技術者の安全に注意を払っており「外務省とパキスタン駐在大使館はパキスタン政府が犯人を逮捕し、中国人の安全を確保し、被害者への対応を適切に行うよう」命じました。
パキスタンのムシャラフ大統領とアジズ首相は、この事件を強く非難し「できるだけ早くテロリストを逮捕する」と表明し、被害者に哀悼の意を表しました。
パキスタン外務省は15日夜「テロ事件を強く非難する。彼らの目的はパキスタンと中国の友好関係にダメージを与えることだ。パキスタン政府はそのたくらみを阻止する。亡くなった中国人技術者に哀悼の意を表し、被害者家族にお見舞い申し上げたい」との声明を発表しました。
パキスタン外務省のスポークスマンは当放送局のインタビューに答え「悲しい事件だ。中国人技術者はパキスタンを支援するためにわが国にきていた。これらの人々は友人である。この事件はとても受け入れられないテロ行為である。調査はすでに全面的に展開されている。必ず真犯人を探し出す」と述べました。
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