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EU、拡大の勢いを緩和
   2006-12-16 16:08:48    cri
 2日間にわたってベルギーの首都ブリュッセルで開かれていたEU・欧州連合の首脳会議は15日、閉幕しました。今回の会議では、ブルガリアとルーマニアの来年1月1日の加盟を歓迎すると同時に、EUの今後の拡大を一時的に中止することを明らかにしました。

 EU・欧州連合の拡大政策が、今回の首脳会議の主な議題となりました。ブルガリアとルーマニアの加盟によって、来年1月1日からEUの加盟国は27カ国になります。但し、同時にEUの拡大と内部の改革との矛盾が日増しに深刻になっており、内部改革の不足が、EUを更に拡大するために必要となる制度の保障を失なわせたものです。このため、今回の首脳会議は、欧州委員会が先月提出したEUの今後の拡大に関する新たな政策文書を採択しました。この文書では、今後は、EUの内部の発展に影響しないことを、新規加盟国を受け入れる前提とし、拡大政策を実施する前に内部改革を行うべきだと強調しています。

 一方、今回の首脳会議は、EUの拡大政策の戦略的な意義についても積極的に評価しています。これについて、欧州委員会のバローゾ委員長は、「EU拡大は、新しい加盟国にとっても、古い加盟国にとっても、有利なことであり、世界舞台におけるEUの実力を向上させた」と 述べています

 また、会議は、拡大政策の緩和は、EUが戸を閉めるという意味ではなく、EUは引き続き、拡大政策を実施していくことを再び強調しました。フィンランドのバンハネン首相は、「大切なのは、加盟したい国が全ての基準を達成すると同時に、EUが自身の運営と発展を保つことができるようにすることだ。われわれは、新しい基準を設置した訳ではなく、EUの扉は依然として、開放的なものだ」と 強調しました。

 トルコの加盟問題について、EU内部では大きな意見の食い違いが存在しています。今回の首脳会議では、トルコの加盟に関する交渉の一部を中止することを決めました。ところが、バローゾ委員長は、「EUのこの決定は一種の警告にすぎない。トルコが自身の義務を履行すれば、交渉はいつでも再開できる」と述べました。

 EUは拡大プロセスを引き続き推進していくことを何度も強調しましたが、その拡大の勢いは緩和されるに違いないと見られています。2004年、EUは、準備不足のもとで、10カ国の加盟を受け入れました。これによって、人々の欧州一体化建設に対する信頼度が下がり、EUの憲法制定も凍結されてしまいました。

 今回の会議で、各国の指導者は、EUの拡大政策を引き続き推進するには、憲法制定問題の解決が必要だということで合意に達しました。しかし、短期間に、この問題を解決するのは、決して容易なことではありません。これについて、ドイツのメルケル首相は慎重な態度を取っており、「ドイツは、来年上半期にEUの輪番議長国を務める間は、憲法制定問題の解決に全力をあげるが、成功できるかについては、自信がない」との考えを示しました。

 ある専門家は、「新しい拡大政策の発表は、EU史上初めての自己反省だ。拡大の勢いを緩和することは少なくとも、EUの内部改革に必要な時間を提供できる」と見ています。

EU
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