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三蔵法師の足跡を訪ねる
   2006-11-23 15:20:16    cri
 インド人にとって一番馴染みのある中国人が誰か知っていますか。それは、7世紀、中国唐の時代の三蔵法師です。1300年前、三蔵法師は、いろいろな困難を経験し尽くして、遥遥とインドに辿り着きました。インド仏教の中心地、ナーランダー寺で仏教を修業して、その後、中国に仏教を伝えました。中国とインド両国の文化交流の使者として、記憶されています。

 ナーランダー寺の遺跡は、インド東北部のビハル州の州都、バタナの東南にあるバダガオンという小さな村にあります。全長10キロ、幅5キロ、正殿、僧侶の部屋、塔などからなっています。その遺跡からも、当時の広大さを窺うことができます。

 5世紀から12世紀にかけて、ナーランダー寺は、仏教の学習と研究の中心地で、世界一の国際的な学問聖地だったとされています。最盛期には、大勢の仏教を学ぶ者がここに集まり、中国、朝鮮、日本など、遠い国からも僧侶が修業をしにきました。その中に、三蔵法師がいました。現地のガイド、ブラサドさんが三蔵法師が修業した様子を紹介してくれました。

 「三蔵法師は、7世紀頃、ここに来ました。ここで、4年間、仏教を勉強していました。それから、ここで、2年間教えたこともあります。丁度その時、ナーランダー寺は、最盛期を迎えていました。敷地面積も広く、1万人以上の僧侶がいました。ここで、様々な科目が設けられました。」

 三蔵法師は、一部の経文を写経し、国王から授かった経文と一緒に中国に持ち帰りました。12世紀の末ごろ、ナーランダー寺は火事で焼かれ、寺内に保存された経文の大部分が、灰になってしまいました。そのため、三蔵法師が持ち帰った経文は、貴重な仏教の典籍になったのです。

 このほか、三蔵法師がは『大唐西域記』を書き上げました。その中で、寺での教育状況、寺の構造、分布、方位など、ナーランダー寺について詳しく描写しました。インドの国自体に、古代の歴史についての記載が少ないため、三蔵法師の『大唐西域記』がインド仏教の歴史を再現する上で、重要な根拠になります。中印友好の使者、三蔵法師を記念するため、1950年代に、ナーランダー寺に近いところで、『三蔵法師記念堂』が建立されました。記念堂で仕事をしていたシンハ博士は、三蔵法師について、次のように評価しました。

 「中国の三蔵法師は、非常に重要な歴史的人物です。仏教を伝える上で、大きな役割を果しただけではなく、両国の友好、インドの歴史を明らかにする上でも大いに貢献しました。彼は仏教を世界各地に伝えました。私たちは、彼のことを仏の使者だと思っています」

 更に、地元の人たちにとって、三蔵法師は、友好を伝えた使者でもあります。ディリップ・クマラさんがこう語ってくれました。

 「三蔵法師は、仏教を中国に伝えました。そこから、日本にも伝わりました。昔から中国とインドの両国は関係がよく、今も友好を保っています。多くの人が両国の間を往来しています。このように続いていけば、両国関係はもっと良くなり、両国国民がより睦まじく付き合えます。」

 

インド
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