中国の温家宝首相は4月1日から8日にかけて、オーストラリア、フィジー、ニュージーランド、カンボジアを公式訪問し、フィジーで開かれた第1回「中国・太平洋島国経済発展協力フォーラム」の開幕式に出席しました。温家宝首相に随行した李肇星外相は8日、帰国前に記者のインタビューに答えた際「温家宝首相の今回訪問は、未来を企画し、協力を促した訪問であり、大きな成果を収めた」と述べました。
まず、李肇星外相は「今回訪問は確かに重要であり、わが国にとって非常に意義のある外交活動である。わずか1週間で4カ国を歴訪し、道のりは3万キロあまりにわたり、70ものイベントに参加した。これは中国とこの4カ国との友好協力関係を推し進め、多国間組織における協力を強めるに違いない」と語りました。
訪問期間中、中国は関連諸国と60近くの協力文書に調印しました。
オーストラリアとニュージーランドは、エネルギーが豊かで、先端技術を多く有していることから、アジア太平洋地域では重要な国です。ここ数年、中国とこの二つの国との関係は迅速に発展し、関連機構における協力も一定の成果を収めました。訪問期間中、中国とオーストラリア、中国とニュージーランドは、それぞれ双方の自由貿易区設置に関する交渉を推進することで共通の認識に達し、21世紀における全面的な互恵協力関係を確立しました。
このことについて李肇星外相は「中国とこれら二カ国が確立した全面的な協力関係は、実情にかなったものであり、これはそれぞれの国民にプラスとなり、この地域と世界の平和と安定及び共同の発展に利益をもたらすものだ。この点は一番大切だ」と話しました。
ところで、フィジーは太平洋の島国であり、太平洋地域では中国にとって大切な協力パートナーです。温家宝首相の今回のフィジー訪問は両国の国交樹立31年来始めての訪問であり、両国関係史上の一里塚といえます。フィジー訪問期間中、中国側が開催を提案した第1回「中国・太平洋島国経済発展協力フォーラム」は順調に行れ、会議に参加した各国の指導者は、台湾問題について、それぞれの立場を改めて強調しました。
これについて李肇星外相は「南太平洋諸国も一つの中国という政策を断固として堅持し、"台湾独立"に反対すると表明したことをうれしく思っている。温家宝首相は中国の立場を強調したが、これら島国は、これに積極的な反応を示し、"台湾独立"勢力に引き続き反対すると表明した。温家宝首相の訪問は非常によい成果を収めた」と述べました。
温家宝首相の今回歴訪の最後の目的地はカンボジアですが、温家宝首相はカンボジアの指導者と両国の友好の強化、協力の拡大について意見を交換し、両国の全面的な協力パートナーシップ確立で意見が一致しています。 今回の4カ国歴訪について、李肇星外相は「国際社会は中国の発展及び世界的に果たした役割を重視している。温家宝首相はそれぞれの訪問先で中国の発展状況を紹介し、中国の発展は平和な、開放的な、かつ協力的な発展であると強調したが、これは4カ国から強く支持された」と述べました。(04/09) (殷絮)
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