中国・太平洋島国経済発展協力フォーラムの第一回閣僚級会議は5日、フィジーのディナンで開幕しました。中国の温家宝首相が開幕式で基調演説を行い、中国の太平洋島国政策や島国の民族経済と社会発展を促すための中国側の具体的な措置などについて語りました。
温家宝首相は演説の中で、「中国は断固として平和発展の道を歩み、国際実務で平和、発展、協力の政策主張を堅持し、『協力を以って平和を図り、協力を以って発展を促す』ことに尽力し、平和共存五原則を基礎に太平洋島国との友好的協力関係を促していく」姿勢を示しました。温家宝首相はその際、「政治の面においては、我々は太平洋の島国が自国の国情に基づいた社会制度と発展の道を尊重し、各島国が国の主権と独立や地域の平和と安定を維持するために払った努力も尊重する。また、経済の面においては、国連のプレミアム発展目標の実現に尽力し、各国の自主的発展能力の増強に協力していく。中国はまだ豊かではないが、できるだけの範囲で島国に如何なる政治的条件もつかない支援を提供していきたい」と述べました。
温家宝首相はまた、「国際実務の中で、中国は断固として、太平洋島国を含む発展途上国の利益を擁護し、海洋資源の開発と保護などの問題における島国の合理的な要求と、地域と国際実務に平等的に参与する権利を支持する」と表明しました。
温家宝首相は、「中国と太平洋島国との友好を深め、互恵協力を拡大することは、双方人民の共通の願いであり、それぞれの根本的な利益に合致し、地域の平和と繁栄の実現にもプラスである。」と指摘しました。
経済貿易関係は中国と太平洋島国関係の重要な構成部分の一つです。中国と太平洋島国は経済的に強い相互補完性を持っており、中国は資金や人材などの面で優位性を持っている一方、太平洋島国は豊かな資源に恵まれています。温家宝首相は演説の中で、当面の太平洋島国経済の発展の需要に応じて、中国政府は次のことを決めたと発表しました。
「中国企業と太平洋島国企業間の合弁・協力を強めるため、中国側は今後3年内に30億元の低利子融資を提供し、双方企業が資源開発や農林漁業、観光、紡績製造業、電信と航空交通など分野での協力を推し進めていく。また、専門基金を設立して、中国企業の太平洋島国への進出を督励する」と明らかにしました。
太平洋島国フォーラムの輪番議長を務めているパプアニューギニアのソマレ首相は開幕式で中国側が提供した支援に感謝の意を表しました。ソマレ首相はさらに、「中国と太平洋島国の間で国家間あるいは地域間の協力ができる分野はいっぱいある。太平洋島国は地域経済の一体化を高め、それぞれの経済発展に取り組んでいると共に、絶えず中国との経済貿易協力のチャンスも模索している」と述べました。
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