中国の温家宝首相は４月１日から、オーストラリア、フィジー、ニュージランド、カンボジアに対する公式訪問を始めます。訪問期間中、温家宝首相はフィジーで行われる「中国・太平洋島国家経済発展協力フォーラム」の初閣僚級会議に出席し、談話を発表する予定です。

　温家宝首相はオーストラリアのハワード首相、フィジーのガラセ首相、ニュージランドのクラーク首相、カンボジアのフンセン首相の招きに応じて、４ヶ国に対する公式訪問を始めます。中国とオーストラリア、フィジー、ニュージランドは1970年代に国交を樹立し、それ以来、3ヶ国との二国間関係は順調に発展し、経済貿易協力は日増しに進展し、国際と地域問題で良好な交流と協調を保っています。現在、中国と３ヶ国との関係発展は好調で、２００５年、中国とオーストラリアの貿易額は２７０億ドルを超え、ニュージランドとの貿易額は２７億ドル近くになり、フィジーとの貿易額も４５００万ドル以上に達し、いずれも前年同期より大幅に増えました。中国とオーストラリア、ニュージランドは文化、科学技術、教育、観光などの分野で交流と協力を行い、著しい成果を収めました。また、フィジーと農業、林業、漁業など幅広い分野で協力を行い、去年５月から中国公民のフィジーへの観光ツアーが正式にスタートしました。これは双方の国民に適切な利益をもたらしています。

　中国外務省太平洋問題を担当する劉結一さんは、「中国がこの３ヶ国との関係発展は優れたチャンスに恵まれている」と述べました。

　劉結一さんはさらに、「温家宝首相の訪問は中国首相が南太平洋の島国への初訪問で、１８年来初めてオーストラリアとニュージランドに対する訪問でもある。この訪問は中国と３ヶ国との政治的相互信頼を増進し、各分野での互恵協力を広げ、中国と太平洋の三ヵ国の関係発展を促すために重大な意味がある」と語りました。

　紹介によりますと、中国は三ヵ国と一連の政府間協力協定やビジネス協力文書に調印する予定です。その内容は経済貿易、科学技術、文化など多くの分野に及びます。そのうち、オーストラリアと調印する文書にはエネルギー分野の協力協定が含まれています。中国とオーストラリアはこのほど、双方の原子力資源の協力について交渉を行い、実質的進展を遂げました。劉結一さんはこれについて、「中国政府は中国とオーストラリアの企業がエネルギー分野で多様化した協力を行うことを奨励する」と述べた後、更に、

　「中国とオーストラリアの原子力資源の協力は平和目的に限ったもので、IAEA・国際原子力機構の監督を受けている。中国とオーストラリアは平等互恵に基づいて原子力資源の平和利用を図り、両国のエネルギー協力を更に促していく。これは両国の共通の利益に合致し、環境に優しい社会の確立にプラスとなる」と語りました。