この共同声明により、中国とポルトガルの両国関係は全面的な協力的パートナーシップに昇格することになっています。

　共同声明は「両国関係はレベルアップし、政治対話、経済、文化教育、司法、科学技術、衛生などの分野で協力を強化する」としています。

　ソクラテス首相は「共同声明」を高く評価し、中国との関係発展に良い環境を作り上げると表明しました。

　ソクラテス首相は、「共同声明は両国政府の政治関係を規範化し、政治、経済、文化などの分野で協力を強化させた。国際問題で中国は重要な役割を発揮している。中国にとってポルトガルは永遠の同盟国であり、中国とＥＵ・欧州連合の関係でポルトガルは重要なパートナーである。また、ＥＵ向けの貿易輸出でポルトガルは中国製品の生産拠点となることが可能である。双方がマカオで発足した"中国・ポルトガル語圏諸国共同体経済貿易協力フォーラム"の進展を共に促し、文化、教育及び言語教育などの協力に取り組み、投資環境の整備を期待している」と述べました。

　これに対し、温家宝首相は、「今日はサンパイオ大統領と会見し、ソクラテス首相との会談で広汎な問題について意見を交換した。会談の雰囲気はリスボンの天気と同様風光明媚なものである。会談の最も重要な成果は全面的協力パートナーシップの確立に関する決定である。これは両国政府が未来に向け、戦略的見地から取った重要な決定である」と述べました。

　中国とポルトガルはハイレベル訪問、経済貿易、人文、ポルトガル語圏諸国協力などの問題で見解の一致に達しました。両国政府は３年のうち現在の貿易額を倍増すると決定し、これを実現させるため、中国はポルトガル製品に対し、市場を開放することになっています。

　９日、両国政府は一連の協力文書に調印し、協力の分野について、温家宝首相は「両国政府の合同委員会と企業経営者委員会の役割を強化し、貿易を拡大する。中国はポルトガル製品に市場を提供し、ポルトガル製品の中国市場への進出に便宜を提供する。双方は経済の相互補完性が強く、相互の投資額を拡大し、電気通信、環境保全、バイオ技術及び軟木、計器類、ワイン醸造などポルトガルが優位性を持つ分野での協力を強化し、また、両国企業が第三国市場の開拓で技術と製品の開発で協力を強化すべきである」と語りました。