このほど、マスコミが入手した日本の外務省内部での報告の中で、韓国のノ・ムヒョン(盧武鉉)大統領の名誉を傷つける記述があったことに韓国は、強い不満を示し、韓国と日本の外交関係が更に悪化しています。
韓国の新聞「中央日報」が5日報道したところによりますと、日本の外務省は朝鮮半島情勢についての内部報告で、「ノ・ムヒョン大統領は残りの2年間の任期中、『レームダック、死にかけ』大統領のイメージを避け、国内の支持率を高めるため、強硬な反日政策を放棄しない」と記述しました。また、「韓国政府がこのほど、独島の観光を開始したことは過激な行動であり、ノ・ムヒョン政権は独島問題によって民族主義意識を引き続き煽っていく。反日感情を利用することは韓国政府が国内支持率を高めるための常套の手段だ」と書かれています。
ノ・ムヒョン大統領の補佐官は6日ソウルで、「日本政府はマスコミ報道にあった内部報告について説明する義務があり、韓国政府はこれから関連措置を取る。調査の結果、仮に報告の中にノ・ムヒョン大統領が反日感情を利用して国内政治に利用しようとしているとの内容があったとすれば、韓国政府は厳しい措置を取る」と述べました。
韓国のバン・キムン(潘基文)外交通商相は、5日、「この報告は韓国政府が韓日関係を改善するため払ってきた努力を歪曲している。今の韓日関係悪化の責任がどちらにあるか日本政府は真剣に考えるべきだ。また、韓日関係を改善するには相応の正しい政策を取るべきだ」と指摘し、「その責任は日本側が歴史問題への認識を誤っていることにある」と強調しました。
ノ・ムヒョン大統領の秘書は、6日「日本政府はヨーロッパ諸国が歴史問題に対処した時の経験に学ぶべきだ。歴史問題で意見の食い違いが多く、北東アジアは世界で、地域調和の見られない唯一の地域となっている。日本は改めて歴史的な誤りを犯さないでほしい」と語りました。
ノ・ムヒョン大統領は、これまで何度か韓日関係に対する見方を発表しました。今年1月、「小泉首相が靖国神社を引き続き参拝すれば、日本側が要請した両国間首脳会談に参加しない」と述べました。3月1日には、朝鮮人民が日本植民地統治に対して立ち上がった'三一運動'87周年の記念活動で、「日本政府が歴史問題で取った姿勢こそが韓日関係の発展を妨げている。日本は実際の行動によって、侵略戦争の歴史を深く反省しなければならない。靖国神社への参拝をやめ、戦争被害を受けた隣国国民の心に刻まれた歴史的痛みを解消する。それでこそ国際社会の信頼を再び得られるものだ」と語りました。
世論は、日本の殖民地統治の被害を受けた韓国が、日本政府の歴史認識を正すよう要求することこそ合理的であり、日本の指導者は韓国国民のこの正当な要求を無視し、彼らの感情を何度も傷つけたと考えています。更に、今回、韓日関係悪化の責任を韓国政府になすりつけ、更には、ノ・ムヒョン大統領の名誉を傷つけました。これはまさに韓日関係を悪化させる真の原因かもしれません。(訳:ハルオ)
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