フランスを公式訪問中の温家宝総理は5日、フランス経営者評議会(CNPF、経団連に相当)で「中仏経済貿易協力の洋々たる前途」と題するスピーチを行い、両国間の協力推進に次の5つの考えを示した。
(1)ハイテク協力の強化・発展
中国は原子力・航空・鉄道などの分野でフランスとの協力を引き続き深めていきたい。宇宙技術・バイオプロジェクト・情報技術などの協力水準もさらに高めていきたい。
(2)相互投資の拡大
中国は現在、西部大開発や東北地方の旧工業基地の振興など、地域発展戦略を進めている。こうした地域発展の基本方針は、対内・対外開放の拡大であり、これはフランス企業に新たな投資チャンスを提供している。西部大開発だけでも運輸通信・エネルギー・生態などのビッグプロジェクト60件以上がある。フランス企業による対中投資を歓迎する。実力ある中国企業がフランスで発展を模索することも奨励している。
(3)サービス貿易の協力水準向上
世界貿易機関(WTO)の分類によるサービス貿易160項目余りのうち、中国はすでに100項目以上を開放し、銀行・保険・証券・流通などの対外開放も予定通りに進めている。現代サービス業におけるフランスの優位は抜きん出ており、サービス分野の両国の協力には大きな潜在力がある。中国も、国内企業による海外での貿易業務の奨励を含め、対外貿易成長モデルの転換を進めている。両国は協力を強化し、2国間経済・貿易の新たな成長点を育むべきだ。
(4)中小企業協力の推進
フランスには240万社、中国には800万社の中小企業があり、協力の前途は非常に広大だ。中小企業には雇用の増加面で独特の強みがあり、中国は中小企業のためにさらに良い発展環境を整備していく。両国の中小企業が既存のプラットフォームを十分に活用し、より効果的に協力を進めることを希望する。
(5)意思疎通・対話システムの構築強化
両国間の経済・貿易協力の形勢は良好で、規模も拡大を続けているが、同時にいくつかの分野では貿易摩擦も避けられない。両国は協議制度を整え、貿易トラブルを適切に処理し、中仏貿易の健全な発展を確保するべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」
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