第2次世界大戦で日本軍の慰安婦として強制連行された韓国の婦人たちは15日、首都・ソウルの日本大使館前で恒例の「水曜デモ」を行ないました。これで700回目のデモになります。この日、韓国だけではなく、東京など日本の7つの都市やドイツ、アメリカ、イギリス、オランダなどの国の一部都市でも同じくデモ活動が行われました。デモに参加する人々の目的はただ一つ、慰安婦強制連行した事実を公式に認め、被害者に謝罪し、被害者及びその家族に賠償するよう日本政府に要求することです。
「水曜デモ」は韓国の女性が「慰安婦」のために正義を取り戻すために行なわれているものです。デモ参加者は日本政府に対して、慰安婦被害者に謝罪し、賠償することを要求しました。1992年1月8日から今日まで、韓国の慰安婦被害者は、毎週水曜日に日本大使館前でデモ行進を続け、慰安婦問題に対する日本政府の曖昧な立場に抗議しています。十数年來、水曜日になると、少ない時で数十人、多いときは数百人の人が雨や風をいとわず、続けてきました。こうした行動には心が揺り動かされ、感心させられる一方、やりきれない思いもします。
日本が第2次世界大戦で実施した「慰安婦制度」は20世紀の人類の史上における最も暗黒な一ページであり、世界の女性の歴史においても最も悲惨な記録でもありました。統計によりますと、その制度の下で、世界で、少なくとも40万人の女性が日本軍の性の奴隷にされ、被害者には香港や台湾を含む中国、朝鮮半島、東南アジア諸国、日本、それにアジアにいる白人女性も含まれていました。その制度の下で、多くの女性はさんざん苦しめられて死亡し、生存者も心身ともに傷跡が残り、その後の人生でも暗い影から逃れることはできません。
考えて見れば、この顧みたくない歴史は被害者自身にとっても直面したくないことです。しかし、正義を取り戻すため、第2次世界大戦終結から現在まで、世界各国にいる「慰安婦制度」の被害者は絶えず勇気を出して、傷跡を開き、法的な手段を用いて、日本の法廷に出ました。彼女たちの要求は、日本政府が第2次世界大戦で日本軍が慰安婦に対して犯した犯罪行為を認め、できるだけ早く被害者に公式に謝罪し、法的な賠償を要求しているに過ぎないが、これは最低の道徳的なアンダーラインでもあるのです。
しかし、人々を失望させ、怒らせるのは、日本政府は敗戦から61年経っても、日本軍慰安婦強制連行の事実を公式に認めたことはなく、被害者に謝罪し、賠償したこともありませんでした。去年、日本政府は歴史教科書の検定で「慰安婦」という言葉をカットしました。
歴史事実を歪曲し、覆い隠してはなりません。慰安婦の生存者はますます年齢が高くなり、多くの人はすでにこの世を去りました。被害者に一日も早く正義を取り戻すためには、国際社会の支持が必要となる一方、日本政府は歴史を直視し、被害者に一日も早く謝罪し、賠償措置を取るべきだと思います。
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