世界経済フォーラムは28日、ジュネーブで「2005年から2006年国際競争力レポート」を発表しました。このレポートによりますと、フィンランドが3年連続して1位となり、第2位から第10位までの国と地域はアメリカ、スウェーデン、デンマーク、中国台湾、シンガポール、アイスランド、スイス、ノルウェー、オーストラリアです。中国は世界第49位にランクされ、インド、ブラジル、ロシアをリードしているとのことです。
レポートは「フィンランドがマクロ経済、公的部門の効率や質での競争力が非常に強い。この他、私営企業は新技術の採用と革新文化の育てに力を入れる傾向を示している。アメリカは技術面のレベルの高さは他の国が比べることができなく、また、文化の革新力も依然として強い。しかし、その弱点はマクロ経済環境が安定しないことで、この面でのランキングは第47位だけで、また、この順位は、アメリカの財政赤字について、国際社会が懸念を示していることのあらわれでもある」としています。
今年、北欧諸国は国際競争力ランキングで引き続き優位を占めています。また、他のヨーロッパ諸国の状況を見てもアイルランドは昨年より4ランクあがって、26位となり、エスト二アが昨年に続いて、第20位にランクされ、去年、EU・欧州連合に加盟したばかりの10カ国の中に最も競争力ある国となりました。一方、ギリシアの順位去年の37位から46位に大幅に下り、イタリアと共に、EU欧州連合25カ国の中でもランクインしました。EU欧州連合で最下位だったのはポーランドで、去年より9位上げたが、まだ51位です。
チリは今年、世界23位で、例年と同じように、他のラテンアメリカ諸国を大きくリードしています。中東地域ではアラブ首長国連邦、カタールがそれぞれ18位と19位となりました。サハラ南部諸国では、多数競争力があまり高くありませんが、一部の国が比較的強い競争力を示し、例えば、南アフリカが42位、ボツワナが48位、モーリシャスが52位、ガーナが59位にそれぞれランクされました。
アジア地域では中国台湾とシンガポールがリードし、第12位の日本を越えました。中国とインドはそれぞれ第49位と第50位にランクされ、今年、中国のランキングは3ランク下がり、インドが5位を上げました。中国では一部業種の投資削減によって投資成長率が鈍化し、マクロ経済環境の競争力がやや下がっています。一方、インドは技術分野でのランキングが高いことから、全体的競争力の順位が上昇しました。レポートは「ここ数年、中国とインドは共に素晴らしい成果を収めたが、体制の面で依然として多くの制限を受けている。この問題を効果的に解決しなければ、その競争力の向上が緩慢になる」と指摘しました。
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