「ストーリー」
「教育には差別なし」という名言がありますが、それは斗南中学校の校長・孔令陽にはまったく通用しません。
斗南中学校では、学生たちは成績によってAからFまでのクラスに分けられています。Aクラスの優秀な学生は、朝礼の際、特別席が用意され、学習設備も整っています。
Aクラスの優秀な学生の中でも、全能の天才・江直樹は最も注目されており、校長・孔令陽からは「斗南の星」だと思われています。
袁湘琴はいつも「恋には差別なし」だと思っています。彼女は、江直樹が二年前の入学式で、新入生代表としてあいさつしたときから、彼のことが好きでした。AクラスとFクラスは太平洋で隔てられているように接点がないのですが、袁湘琴は勇気を出して江直樹に告白しました。しかし、結局、ふられてしまい、みんなの笑いものになってしまいました。袁湘琴はやがて「夢」と「現実」の違いに気づき、二年間の片思いをあきらめることにしました。
傷ついた袁湘琴が家に帰ると、引っ越したばかりの家が震度2の地震で倒壊していました。翌日、袁湘琴のクラスメート・阿金はこの不幸な出来事を知って、袁湘琴のために仲間を連れて学校で資金を調達し始めました。袁湘琴は恥ずかしくて、阿金に止めさせようとします。そこに、江直樹がやってきました。阿金は、袁湘琴の不幸すべて江直樹のせいだと思って、江直樹にお金を出させることにしました。袁湘琴は江直樹が貧者に施すようにお金を出したのを見て、自分がこんな人を二年間も好きだったことを信じられなくなりました。彼のお金をもらうくらいなら、死んだほうがいいと思いました。
袁湘琴の父・阿才が倒壊した家を出て、ほかに臨時住居を探そうとしていたところ、突然誰かに話しかけられました。阿才が振り返ると、おさななじみの阿利とその妻でした。阿利夫婦はあのニュースを見て、何か力になれないかと思って、様子を見に来たのです。阿才は仕方なく、しばらく阿利夫婦の家に泊まることにしました。
放課後、袁湘琴が居候させてもらうことになった阿利夫婦の家を探していたところ、偶然何回も江直樹に会いました。江直樹は袁湘琴がストーカーしていると思って、袁湘琴と反対の方向に歩いて行ったのですが、なぜか、また出会ってしまいました。実は、阿才のおさななじみ・阿利は江直樹の父だったのです。
阿利夫婦は阿才と袁湘琴を温かく出迎えますが、江直樹と弟・江裕樹の態度は冷たく、袁湘琴は自分が来てはいけないところに来たかと心配しています。
阿利の妻は、江直樹と袁湘琴を一緒に通学させますが、江直樹は通学の途中で、一緒に暮らしていることを絶対に誰にもばらさないように、と袁湘琴に言いました。さらに、袁湘琴が電車内で痴漢にあっても、江直樹は知らんぷりで……
(編集:馬 健) 1 2
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