2004年に湖南衛生テレビが放送を開始した人気オーディション番組『2005年超級女声(スーパー女性ボーカリスト)』ですが、その収益は1億元を超え、大成功を収めています。また、オーディションの上位入賞者、李宇春(2005年大会1位)・周筆暢(同年2位)・張[青見]穎(同年3位)・何潔(同年4位)・紀敏佳(同年5位)などは、いずれも歌手デビューを果たし、CMや映画への出演など各分野で活躍しており、圧倒的な人気を誇っています。
その影響を受けて、ここ最近、中央テレビ局の『夢想中国』(2004年ー)、上海東方衛生テレビの『我型我秀』(2004年ー)や『加油!好男児』(2006年ー)など、オーデション番組ブームが巻き起こりました。
もちろん、『超級女声(スーパー女性ボーカリスト)』の2006年大会も行われました。2006年大会では、昨年の大会よりも実力の高い候補者たちが揃い、話題となりました。また、地区予選の開催地区を南方地域から中国全土に拡大し、その影響力はさらに高まりました。他局でも同様のオーデション番組が多く放送されていたせいか、視聴率はやや下がりましたが、CMなどの収益は昨年より倍増したということです。
今年の大会で1位に輝いたのは、OL出身の尚文ジエ。歌唱力が2位の譚維維よりやや劣ると言われていますが、ひたむきな姿勢と情感的な歌声が人々の好感を得たようです。彼女は優勝決定戦で、全国から述べ519万票を得ました。これは、2005年大会の優勝者・李宇春より200万票上回る得票数でした。また、今年は、上位入賞者のほか、地区予選で落選した候補者たちの中にも歌手デビューを果たし活躍している人もいます。
また、上海東方衛生テレビの『我型我秀』も、今年、大いに注目を浴びたオーディション番組です。この番組では、テレビ視聴者からの得票数を重視している「超級女声(スーパー女性ボーカリスト)」と違って、審査員の意見がもっと重要視されます。今年の見所は、2位に入賞した候補者・師洋。歌唱力はいまいちですが、かなり個性の強い男の子でした。毎回、自ら作った小道具や衣装を身につけ登場し、舞台でキュートなパフォーマンスを披露、人気を呼びました。上位5位決定戦で、歌唱力が審査員に認められず落選してしまいましたが、敗者復活戦でよみがえり、最終的に準優勝しました。最近は、レコード会社と契約を結んだり、CM出演したりして活躍しています。
このほかに、『夢想中国』『加油!好男児』(別名「超級男声」)などの番組も大ヒットしました。2006年の中華圏芸能界は、オーディション番組に始まりオーディション番組に終わった1年だったといっても過言ではないでしょう。これらの番組は、大きなビジネスチャンスをもたらしていると同時に、芸能界の登竜門だといわれています。シンデレラ・ストーリーも多く生まれています。
ちなみに、これらのオーディション番組には、中国人だけではなく、外国人も参加できるということです。
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